仮想通貨取引所バイナンス、フェイスブックのリブラへの参画検討

世界最大の仮想通貨取引所バイナンス(Binance)は、ソーシャルメディア大手フェイスブック(Facebook)の仮想通貨プロジェクト「リブラ(Libra)」に関与するために、フェイスブックと話し合いを進めているようだ。FXと仮想通貨の情報サイト、ファイナンス・マグネイト(Finance Magnates)が2019年6月27日(現地時間)に報じた。

ファイナンス・マグネイトは、イスラエル・テルアビブで開催されたカンファレンス「フィンテック・ジャンクション(FinTech Junction)」で、バイナンスの最高戦略責任者(CSO)、ジン・チャオ(Gin Chao)氏を取材した。チャオ氏は取材に対して、リブラ・トークンが将来上場する可能性について、フェイスブックと初期段階の話し合いを行ったと述べた。

リブラはプライベートブロックチェーンとして始まるため、当面は外部からの流動性を必要としないだろうと同氏は語った。しかし、同氏はフェイスブックが最終的にセカンダリーマーケット(流通市場)を求めるかもしれないと考えており、以下のように語った。

「セカンダリーマーケットの存在は、通貨に恩恵を与える。つまり、上場を求めることは、フェイスブックにとって得策となるだろう」

また、イベントでチャオ氏を取材した仮想通貨ブログ、クリプトポテト(CryptoPotato)によると、同氏はバイナンスがトランザクションを検証する、許可されたノードの1つとして、リブラ・ブロックチェーンに参画する可能性を示唆している。

フェイスブックによると、同社はノードして参画する企業を100社集めることを目指しており、すでに、ペイパル(PayPal)、ウーバー(Uber)、イーベイ(eBay)、リフト(Lyft)などがそれぞれ約1000万ドルを出資し、参画を表明している。

最終決断はまだ下されていないが、バイナンスはこの選択肢を「間違いなく検討している」とチャオ氏は述べた。

同氏は、6月18日に正式発表されたリブラプロジェクト全般を指して、以下のように語った。

「間違いなく良いことだと思います。フェイスブックほどの重み、規模、リソース、影響力を持つ企業が関与することで、ブロックチェーンや仮想通貨の有効性が示されます。ですので、リブラが非常に成功しようと、しなかろうと、すでに良いことなんです」

翻訳:町田優太
編集:浦上早苗 
写真:Binance image via Shutterstock
原文:Binance Talking to Facebook About Libra Listing: Reports