ポリゴン、史上最高値更新──ユニスワップの展開が後押し

分散型取引所(DEX)のユニスワップ(Uniswap)と、イーサリアム・スケーリングソリューションのポリゴン(Polygon)は12月22日、ユニスワップをポリゴン上に展開したと発表した。

発表を受けて暗号資産ユニスワップ(UNI)とポリゴン(MATIC)は上昇、特にポリゴンは22日はやくに2.66ドルの史上最高値を更新した。

「イーサリアムブロックチェーンは、誰もがアクセスできるオープンでボーダレスな経済システムという崇高なビジョンをもたらした。だが使用の増加により、手数料が高騰し、事実上、ユーザーのほとんどは手が出せなくなった」とポリゴンの共同創設者ミハイロ・ビェリック(Mihailo Bjelic)氏は述べた。

ポリゴン版のユニスワップは、そうした状況を変えることを目的としているという。

「ポリゴンへの展開により、イーサリアムの代表的アプリケーションであるユニスワップは、当初のビジョンを取り戻し、再び低コストと誰もが利用できるオープンアクセスを提供する」(ビェリック氏)

イーサリアムの混雑問題から恩恵

人気DEXのユニスワップは、すでにアービトラム(Arbitrum)とオプティミズム(Optimism)の2つのレイヤー2ソリューションに展開している。Defi Llamaのデータによると、アービトラムのユニスワップの預かり資産(TVL)は約6219万ドル(約71億円)、オプティミズムのTVLは約3694万ドル(約42億円)にのぼる。

一方、イーサリアムブロックチェーンのメインネット上のユニスワップの預かり資産は、87億5000万ドル(約9990億円)という驚異的な数字になっている。

だがユニスワップのTVLは、カーブ(Curve)の222億3000万ドル(2兆5400億円)に大きくリードされている。カーブは現在、アバランチ(Avalanche)、ハーモニー(Harmony)、ポリゴンなど複数のレイヤー1ブロックチェーンとレイヤー2ソリューションにも展開されている。

ユニスワップはポリゴンで大きな成功を収めるだろうとビェリック氏は述べた。Defi Llamaのデータによると、ポリゴンはTVLでは第7位のチェーンとなっている。

DeFiは、イーサリアムブロックチェーンの高額な取引手数料もひとつの要因となって、依然として経験豊富な暗号資産トレーダーや投資家が大半を占めているとブロックチェーンデータ会社チェイナリシス(Chainalysis)はレポートに記している。ポリゴンのようなスケーリングソリューションは、そうしたイーサリアムの混雑問題から恩恵を受けている。

出典:CoinGecho

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Coingecko
|原文:Uniswap Launches on Polygon, Driving MATIC to All-Time Highs