NFTの発行・取引に利用するブロックチェーン基盤のシェア争いで、ソラナ(Solana)が存在感を強める一方で、イーサリアム(Ethereum)は後退を余儀なくされている。米銀最大手JPモルガン・チェースのアナリストが直近のレポートで指摘した。
JPモルガンのアナリスト、ニコラス・パニギスツォグロウ(Nikolaos Panigirtzoglou)氏らが先週にまとめたレポートによると、イーサリアムのNFTにおけるシェアは、昨年初めの約95%から80%近辺にまで低下した。イーサリアムのネットワーク利用が急増し、取引手数料(ガス代)が高騰したことが一因となった。
NFTの取引需要が増大した昨年8月頃から、ソラナ・ブロックチェーンを利用するケースが著しく増加したと、レポートは指摘する。
暗号資産のエコシステムにおいて、NFTは最も著しい成長を遂げてきたことから、DeFi(分散型金融)の基軸基盤として確固たる地位を確立してきたイーサリアムにっても、NFTはより重要なユースケースである(同レポート)。また、JPモルガンは今月、イーサリアムがDeFiにおける優位性を維持するためには、同ネットワークが早期にスケーリングの課題を解決する必要があると述べている。
JPモルガンのアナリストによると、NFTにおけるイーサリアムのマーケットシェアがさらに低下する場合、同ネットワークのネイティブトークンであるイーサリアム(ETH)の時価総額を左右する可能性があるという。
|編集:佐藤茂
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|原文:JPMorgan Says Ethereum Is Losing NFT Market Share to Solana