【US市場】ビットコインは3万6000ドルを回復、アナリストはまだ懐疑的

ビットコイン(BTC)は25日、3万6000ドルを超えて上昇したが、過去24時間では約0.38%下落している。イーサリアム(ETH)は約0.76%下落。午前中の反発を見ると、買い手が戻り始めているように思えるが、一部のアナリストは26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明を前に乱高下を予想している。FOMCは25・26日に開催される。

米連邦準備理事会(FRB)は、量的緩和を3月に終了させることの詳細を説明する予定で、3月には利上げも見込まれている。金融引き締め政策への懸念は、過去2週間、株式や暗号資産を含むリスク資産の急激な下落を招いた。

マクロ経済と規制の不確実性から、一部の暗号資産投資家は様子見を続ける可能性があるが、短期トレーダーがビットコインのスポット(現物)市場に戻ってきたようだ。

ビットコインの取引高は、ビットコインが4万ドルを割った後、この数日で増加しており、今後、ボラティリティが高まる可能性がある。

最新価格

●ビットコイン:36,679ドル、−0.38%
●イーサリアム:2,424ドル、−0.76%

●S&P500:4356、−1.22%
●ゴールド:1,848ドル、+0.35%
●米国10年債:1.78%

ビットコインのロングポジションの清算や建玉など、複数の市場指標はさらなる下落の可能性を示している。

「下落の中での清算が以前よりも比較的少ないことは、水面下にあるロングがさらなる下落にさらされていることを示しているのかもしれない」とアーケーン・リサーチは25日のレポートに書いている。

ビットコイン先物の清算(Arcane Research)

ビットコインのドミナンス、上昇

もう1つの注意すべきサインは、ビットコインのドミナンス(暗号資産全体の時価総額に対するビットコインの割合)が最近上昇していることだ。通常、ドミナンスの上昇は、ビットコインがアルトコインよりもリスクが低いと見なされていることを示す。

ビットコインのドミナンス(CoinDesk, TradingView)

アルトコイン

ソラナとポルカドット、アルトコインの上昇をリード:複数のアルトコインは約12%上昇。ポルカドット(DOT)、ソラナ(SOL)、アバランチ(AVAX)が上昇をリードした。暗号資産の時価総額は5%上昇した。

イーサリアム・マネー・マーケット、記録的な清算:ビットコイン・イーサリアム・レシオは24日、3カ月ぶりの高水準まで上昇、短期的にはビットコインがイーサリアムを上回ることを示している。イーサリアムの下落は、アーベ(AAVE)、コンパウンド(Compound)、メーカーダオ(MakerDAO)などのイーサリアムベースの大手レンディングプロジェクトにロックされていた担保の清算を引き起こした。メーカーダオは清算違約金で1500万ドル(約17億円)以上の収益をあげた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Bitcoin Little Changed as Analysts Remain Skeptical