「暗号資産の冬」かもしれないが、投資家は冬眠できない。チャンスを見出すことは可能だろうか?
方法は、ビットコイン(BTC)を上回るパフォーマンスをあげる暗号資産を探し出すことだ。もちろん、簡単ではない。ビットコインの値動きとあまり連動していない、相応の時価総額を持つ暗号資産を見つけることは簡単ではない。
特に年初から複数のアルトコインは大きく下落している。だが、時間軸次第でもある。
以下は、もちろん投資アドバイスではない。さらに必ずしも学界やウォール街、あるいはアセットマネージャーに認められた方法ではない。スプレッドシート上の遊びとも言えるが、アルトコインの期待リターンと実際のリターンを整理しててみた。
明らかになったことは、アルゴランド(ALGO)、カルダノ(ADA)、ドージコイン(DOGE)以外のほとんどのアルトコインは、ビットコインそして、期待リターンを大きく下回ったことだ。
この1カ月、アルトコインを保有し続けることは苦痛どころか、耐え難いことだった。
だがこれは、1カ月にも満たない話。俯瞰して見ると、話はかなり違ってくる。アルトコインはこの1年、すべてではないが全体として、ビットコインやイーサリアムを大きく上回るパフォーマンスをあげた。
最近のアルトコインの下落は一時的なものと考えている投資家もいる。
「デカップリングのサインは一時的なものになりがちで、その主な理由は市場がまだセンチメントに大きく左右されているため」とVite Labsの共同創業者リチャード・ヤン(Richard Yan)氏はコメントした。
ヤン氏は「機能的な」アルトコインは長期的にビットコインを上回ると予測している。同氏は「機能的」を、エコシステムやオペレーティングシステムを提供するようなもので、「ステーキングやサービスに対する手数料のような価値発生メカニズムも持っており、価値を生み出す多くの要因がある」と考えている。
レイヤー1ブロックチェーン(いわゆる「イーサリアム・キラー」)の代表とも言えるソラナ(SOL)が年初から半分に下落したことを指摘すると、ヤン氏はすぐに、2021年3月から見ると今でも数倍になっていると述べた。一方、ビットコインは2021年3月から大きく下落している。
重要なことは「長期」で見ることだ。しかし、ポートフォリオが全滅してしまったら、長期は意味をなさない。有名な経済学者ケインズも「長期的には、我々は皆、死んでいる(In the long run, we are all dead.)」と述べている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Alts Have Been Underperforming Expectations … For Now