米プロアメリカンフットボールリーグ、NFLのデンバー・ブロンコスが売りに出されており、DAO(自律分散型組織)が次のオーナーになる可能性がある。
スポーツ専門チャンネルのESPNは、売却価格を40億ドル(約4600億円)と推定、これはDAOが調達を目指している金額でもある。
DAOによる買収を主導しているのは、シスコシステムズの法務部門で10年の経験を積んだショーン・オブライエン(Sean O’Brien)氏。DAOは今週中に発足する予定という。
DAOは協同組合としても法人化され、DAO参加者は協同組合の所有権も持つことになるとオブライエン氏は述べた。
DAOによる買収のハードル
デンバー・ブロンコスは、オーナーのパット・ボウレン(Pat Bowlen)氏が2017年に亡くなって以来、パット・ボウレン・トラストが運営してきた。NFLは、2022年のシーズン開幕までの取引成立を望んでいる。
DAOによる買収は、NFLでは初めてではない。グリーンベイ・パッカーズはファンがチームを所有する、いわゆる市民チームで、今回のDAOと似たような仕組みとなっている。
1980年、NFLはグリーンベイ・パッカーズが採用している「分散型」のコミュニティによるオーナー制を禁止する規則を導入した(ただし、パッカーズは既得権として例外が認められている)。
ルールでは、オーナは1人で、チームの株式の30%以上を所有しなければならない(一族で所有する場合のわずかな例外はある)。また、1チームの所有者は32人までに制限されており、売却にはNFLの承認が必要だ。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:Crypto Enthusiasts Forming DAO to Buy Denver Broncos NFL Team