ビットコイン(BTC)とナスダック総合指数およびアーク・イノベーションETF(上場投資信託)の相関関係が高まっていることは、暗号資産(仮想通貨)がさらにリスク資産になっていることを示していると、ヘッジファンドのMan Group(マン・グループ)はレポートで述べた。
「Views From the Floor – Is Crypto Just a Rate Sensitive Risk Asset?」と題したレポートによると、インフレ上昇と金利上昇の見込みが、ナスダックとアーク・イノベーションETFのパフォーマンスを低下させ、ビットコインも今、そこに加わっているという。ビットコインとナスダック総合指数の相関関係は0.44、ビットコインのアーク・イノベーションETFの相関関係は0.43となっている。
こうした相関関係の上昇は、資産クラスとしてのビットコインの性質が変化したことを示している可能性があり、2019年以前は、それぞれとの相関関係はマイナスだったとマン・グループは指摘。その後、「リスクの高いテクノロジー銘柄」との相関関係はプラスに転じたと付け加えた。
「これは、ガートナーのハイプ・サイクルに沿ったビットコインの経緯を反映している。つまり、アンダーグラウンドのテクノロジー現象から、ビットコインは今、機関投資家と一般投資家の双方にとって投機の主流の方法となっている」(同レポート)
ビットコインが、株式のようなリスク資産との相関関係を高めていることは驚くことではなく、相関関係が高くなればなるほど、ビットコインはますます、過去10年の投資の重要な別の一面を示しているようだとマン・グループは述べた。つまり、あまりにもわずかな本物の経済成長を、あまりにも多くの資本が追い求めている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:Man Group Analysts Say Crypto Is Just a Rate-Sensitive Risk Asset