米半導体大手のインテル(Intel)は2月20日、半導体の国際会議「ISSCC 2022」で第1世代のマイニング専用チップの仕様を公開した。今年後半に暗号資産マイニング企業のGriid Infrastructureに供給する第2世代については詳細を明らかにしなかった。
インテルの参入で、大手2社が寡占する状況が変わると期待されたが、インテルの第1世代「Bonanza Mine(ボナンザマイン)」の仕様は、現行の最高機種の仕様を下回る。仕様は、Tom’s Hardwareが最初に伝えた。
インテルの広報担当者は、ISSCCで発表されたチップを「2018年にスタートした第1世代の製品開発」と位置づけ、Griidとの供給契約は、コードネーム「BZM2」と名付けられた第2世代と述べた。
インテルは、1枚のハッシュボード(マイニング機器の基盤)に7×7.5mm大のASIC(特定用途向け集積回路)を75個搭載。第1世代のBonanza Mineシステムは4枚のハッシュボードを備え、最大40テラハッシュ/秒(TH/s)の演算能力を発揮する。消費電力は3600W。
これは、3010Wで140TH/sを発揮するビットメイン(Bitmain)のアントマイナー(Antminer)S19j XPや、3472Wで112TH/sのマイクロBT(MicroBT)のWhatsminer M30s++を大きく下回る。
ジャック・ドーシー氏が率いる米決済大手のブロック(Block)と暗号資産マイニングのArgo Blockchainも今年後半にインテルの新しいマイニングチップを入手する予定だが、第1世代か第2世代かは不明。
Griidとインテルの供給契約は、すべてが明らかにはなっていないが、インテルが第2世代「BMZ2」の設計資料をライセンスすることになっており、顧客はインテルのチップを使って独自システムを設計できる。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:Intel Reveals First Gen Mining Chip, Second Gen Still Under Wraps