ビットコイン(BTC)の価格が過去24時間で12%上昇した。アナリストは、ウクライナとロシアの市場参加者による買い意欲が強まり、価格を押し上げていると分析する。
2月28日、ビットコインは1日で14.5%も値を上げ、同月8日以降で最大となる上昇幅を記録した。
暗号資産(仮想通貨)ファンドARK36のミッケル・モーク(Mikkel Morch)氏は、ビットコインに対する需要の急激な強まりを指摘する。トレーダー兼アナリストのアレックス・クルーガー(Alex Kruger)氏は、「市場から聞こえてくるのは、ウクライナとロシアからの強い買いだ」と述べる。
「ルーブル建てのビットコイン取引では、高いプレミアムが上乗せされている」とクルーガー氏はテレグラムを通じてコメントした。
ウクライナでは6%のプレミアム
パリに拠点を置く暗号資産のリサーチ会社、Kaikoがまとめたデータによると、バイナンスが運営するウクライナの取引サービス(UAH)では、ロシアがウクライナへの侵攻を開始した2月24日以降、取引されるビットコインの価格には6%のプレミアムが上乗せされている。
UAHのアナリストグループがまとめたウィークリーレポートは、「ウクライナの中央銀行が一時的に外貨の引き出しをストップさせ、同国の為替市場は混乱状態にある。バイナンスの取引サービスでビットコインを買い求める動きが強まっている」と述べている。
欧米諸国のロシアに対する追加の経済制裁を受け、28日の外国為替市場ではロシアの通貨ルーブルが対米ドルで25%以上も下落した。ビットコインは3月2日午前12時20分(日本時間)現在、44000ドル近辺で取引されている。
|抜粋翻訳:coindesk JAPAN
|編集:佐藤茂
|原文:First Mover Americas: Bitcoin Nears $45K on Increased Demand From Ukraine and Russia
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