ウクライナに小額寄付が殺到──エアドロップ発表で

ウクライナ政府が暗号資産を寄付してくれた人を対象にエアドロップ(トークンの無償配布)を行うとツイートして以来、イーサリアム(ETH)による小額の寄付が殺到している。

Etherscanによると、ウクライナ政府が2日はやくに「エアドロップが承認された」とツイートして以来、政府のイーサリアムウォレットには0.000ETH〜0.01ETH(約0.30ドルから30ドル、約35円〜約3500円)の寄付が数千件、寄せられている。

政府の公式ツイッターが2月26日、暗号資産での寄付の受け付けるとツイートして以来、ウクライナへの寄付は4000万ドル(約46億円)を超えている。

Dune Analyticsによると、エアドロップのツイートから18時間で、ツイート後に寄付したウォレットの数は、ツイート前に寄付したウォレットの数を上回った。

大量の小額寄付は、シビル攻撃(Sybil Attack)の可能性もある。つまり、悪意を持った攻撃者が複数のアカウントを作り、エアドロップで配布されたトークンをいくつも手に入れようとしているのかもしれない。かつて、一部のDeFi(分散型金融)ユーザーがエアドロップの際にこうしたことを行っていた。

だが、ウクライナが実際に何をエアドロップするのか、また、どのような基準でエアドロップするのかはまだ不明。例えば、こうした攻撃に対抗するために、一定額以上の寄付をしたウォレットだけにエアドロップを行うことも考えられる。

ウクライナ政府は、現地時間3日午後6時(協定世界時3日午後4時、日本時間4日午前1時)でエアドロップの対象となる寄付を締め切ると発表している。小額寄付は、あと数時間、続きそうだ。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Ukraine’s Airdrop Tease Spurs Influx of Microdonations