インドは、取引高とユーザー数でみると、世界最大級の暗号資産(仮想通貨)市場のひとつ。だがインドでは今、海外投資家の資金が流出している。
先週は約29億ドル(約3400億円)相当が流出し、今週はすでに7日と8日にそれぞれ10億ドル(約1200億円)相当が流出した。
今週初めにはインドの通貨ルピーは、1ドル77.11ルピーの過去最低水準まで下落、原油価格の上昇に悩まされる市場にさらにストレスを加えた。インドは原油の85%以上をロシアなどから輸入している。原油価格は、ロシアへの制裁の影響で今週初めには1バレル140ドルまで高騰した。
今後6カ月は、ロシアのウクライナ侵攻がインド経済に打撃を与える可能性が高いが、紛争が収束すれば海外投資家は戻ってくるだろうと、ある金融アドバイザーはブルームバーグに語った。
インドの暗号資産市場の先行きは不透明だが、今週初めには明るいニュースもあった。インドのシタラマン財務相は、インド準備銀行(中央銀行)は中央銀行デジタル通貨(CBDC)「デジタルルピー」を今年中に発行する見込みと述べた。以前は2023年度の導入を発表しており、計画を前倒しされたようだ。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:インド・ガンジス川(Shutterstock)
|原文:First Mover Asia: India Loses Foreign Investment, Chinese Indices Continue a Downward Trend; Cryptos Suffer an Off Day