ビットコインの4カ月にわたる弱気な値動きは、個人投資家を怖気づかせたようだが、長期投資を重視する機関投資家は落ち着いているようだ。
米暗号資産取引サービス大手コインベース(Coinbase)から最近、12億ドル(約1400億円)相当の大量のビットコイン(BTC)が移動(流出)したことは、そうした状況を表しているとブロックチェーン分析会社グラスノード(Glassnode)は14日発行したニュースレターに記した。
データを見ると先週、3万1130ビットコインがコインベースから移動。2017年以降、週あたりでは最も大きな移動となった。
「今回のような大規模な移動は、実は過去2年にわたって階段状に減少してきたコインベースの保有残高の一貫した傾向の一部」とグラスノードは述べている。
「ビットコイン保有残高で最大級の取引所として、そしてアメリカの金融機関が望む取引所として、この動きは、マクロ資産としてのビットコインの大手金融機関へのさらなる普及を裏付けている」
コインベースのビットコイン保有残高は、先週の移動によって、64万9500ビットコインと4年ぶりの低水準となった。中央集権型暗号資産取引所全体の保有残高は、251万9403ビットコインに減少し、2018年11月以来の低水準となっている。
取引所残高の減少は、取引所で清算可能なビットコインの減少を意味する。つまり、セルサイドの流動性が枯渇し、価格が高騰する可能性があることを示している。特にコインベースから引き出されたビットコインは、ほとんど動きのないウォレットに移動している。
「Illiquid Supply Shock Ratio(ISSR)を見ると、今週は大幅に上昇しており、引き出されたビットコインは、ほとんど使用履歴のないウォレットに移動したことを示している」とグラスノードは述べた。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Glassnode
|原文:Bitcoin Worth $1.2B Leaves Coinbase in a Sign of Persistent Institutional Adoption