牧島デジタル大臣、CBDCによる国税納付も可能と理解示す

牧島かれんデジタル大臣は3月16日の衆院内閣委員会で、将来的にCBDC(中央銀行デジタル通貨)による国税納付も可能になるという認識を表明した。衆院内閣委員会で中谷一馬氏(立憲民主)の質問に答えたもの。

CBDC(中央銀行デジタル通貨):(1)デジタル化されていること、(2)円などの法定通貨建てであること、(3)中央銀行の債務として発行されること──の3つを満たすもの。(日本銀行より)

牧島大臣は「キャッシュレス法案」について答弁を行い、CBDCなど新たな決済手段が普及した場合には、法令を改正することなく受け入れることができるという理解を示した。納付方法を拡充する場合には、省令で定めることで対応可能だという。

各国・地域は、法定通貨のデジタル化に向けて開発を進めている。中国では、2月に開催した北京オリンピックでデジタル人民元「e-CNY」を、選手や報道陣に開放した。

アメリカでは3月9日、バイデン大統領が暗号資産(仮想通貨)に関する大統領令に署名。「デジタルドル」の発行に議会の承認を要するかについて、司法省に調査するよう指示している。

欧州中央銀行(ECB)は「デジタルユーロ」の発行に向けて設計や調査を検証し、発行の是非を判断する。日本では1月、日本銀行の黒田東彦総裁がCBDCの発行について2026年頃には判断できるという見解を示している。

民間の動きでは、ドルに連動するステーブルコインの市場規模が世界的に大きくなっている。テザー(Tether)が発行するUSDTは時価総額が約796億ドル(9.15兆円)、サークル(Circle)が手掛けるUSDCは同470億ドル(5.4兆円)にのぼる。

|取材・テキスト:菊池友信
|編集:佐藤茂
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