大和証券グループのFintertech(フィンターテック)は、暗号資産を担保とするローン「デジタルアセット担保ローン」を個人向けモバイルウォレットアプリ「Ginco Wallet」に連携させることを検討する。同アプリに保管する暗号資産(仮想通貨)によって、ローン申し込みや担保の差し入れをスムーズに行えるようにする。Fintertechが3月30日に発表した。
Fintertechは、大和証券グループ本社とクレディセゾンの合弁会社。暗号資産を利確することなく日本円を調達できる「デジタルアセット担保ローン」は、中長期保有を想定する投資家のキャッシュフロー改善に貢献する。
Gincoが提供する「Ginco Wallet」の利用者は、5万人以上。 今回、サービス連携による利便性向上に期待し、連携検討に関する覚書の締結に至った。今後、Ginco Walletアプリからデジタルアセット担保ローンを申し込んだり、調達可能な日本円シミュレーションを表示したりすることを想定する。
Fintertechの武田誠代表は、「海外で普及しつつあるウォレット×デジタルアセット金融のサービスを、日本でも利用可能とするべく検討を進める」としている。
アメリカでは、フィデリティ(Fidelity)が2020年12月に暗号資産ローンを手がけるブロックファイ(BlockFi)との提携を通じて、ビットコイン担保ローンの提供。その後、シルバーゲート銀行とも同様の取り組みをしている。
|取材・テキスト:菊池友信
|編集:佐藤茂
|トップ画像:Fintertechの発表文より