ビットコイン(BTC)は29日、横ばいで推移。アーベ(AAVE)などの一部のアルトコインは24時間で20%上昇したが、暗号資産(仮想通貨)全体ではパフォーマンスはさまざまだった。ドージコイン(DOGE)や柴犬コイン(SHIB)などの人気ミームトークンは6%下落した。
ロシアとウクライナの停戦協議に進展があったと伝えられた後、株式市場は上昇した。ゴールドや米ドルなどの伝統的安全資産は下落し、株式市場のボラティリティ予想を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のVIX指数は、この1カ月で最低水準となっている。
ボラティリティの低下は、市場参加者の恐怖心が薄れていることを意味し、投機資産全体の現在の上昇を支える可能性がある。それでも一部のアナリストは、特に暗号資産での短期的な下落サインを注視している。
「ビットコインは株価指数とともに上昇し、しばしば投資家センチメントの先行指標として機能することさえある」とFxProのアナリスト、アレックス・カプチケヴィッチ(Alex Kuptsikevich)氏はメールで述べた。
最新の価格
●ビットコイン:47,704ドル、-0.46%
●イーサリアム:3,424ドル、+0.52%
●S&P500:4632、+2.00%
●ゴールド:1,919ドル、-1.04%
●米国10年債利回り:2.40%
マイナーが利益確定
ビットコイン・マイナーズ・ポジション・インデックス(MPI)──マイナー(マイニング事業者)から移動したビットコインの比率を測る指標──は29日に急上昇し、マイナーが通常よりも多くのビットコインを売却している可能性を示した。
さらに、その一方で、マイナーから暗号資産取引所へのビットコインの移動は比較的安定している。CryptoQuantによると、これらはマイナーが取引所の監視を受けずに、ビットコインを相対取引で売却していることを示している。
通常、MPIの大きな上昇は、マイナーが利益確定を行うビットコイン価格のピーク時に発生する。
アルトコイン
●WisdomTree、ヨーロッパでソラナ、カルダノ、ポルカドットの暗号資産ETP:WisdomTreeはヨーロッパでソラナ(SOL)、カルダノ(ADA)、ポルカドット(DOT)をカバーする新しい暗号資産ETP(上場取引型金融商品)を発売。プレスリリースによると29日にスイス証券取引所(SIX)とドイツ取引所の電子証券基盤「クセトラ(Xetra)」に上場した。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CryptoQuant
|原文:Market Wrap: Cryptos Mixed as Volatility Fades; Analysts See Risk of Selling Pressure