ビットコイン(BTC)は2022年、過去最悪のスタートとなったが、3月は9%上昇して年初からの損失をほぼ取り戻し、株式市場のパフォーマンスを上回りながら、暗号資産市場全体の上昇を牽引している。
またアルトコインも上昇し、例えばイーサリアム(ETH)は15%上昇となるなど、一部はビットコインを上回った。
暗号資産取引会社Dexterity Capitalのマネージングパートナー、マイケル・サファイ(Michael Safai)氏は、3月初めのマクロ経済的・地政学的な不確実性によるボラティリティは時間とともに落ち着いたと述べた。
ビットコインは3月初めに3万7000ドルまで下落したが、この2週間で回復し、一時は4万8000ドル付近となった。イーサリアムは3月、2445ドルから3472ドルのレンジで推移した。
「すべてを同じ方向に押しやりがちなリスクオフ姿勢ではなく、暗号資産は再び解き放たれ、その価値に基づいて動くようになった」
アルトコインはビットコインとともに上昇することが多いため、3月のビットコインの上昇はおそらく、さまざまなアルトコインの上昇を後押ししただろう。時価総額10億ドル以上のトップ10暗号資産の中で、ソラナ(SOL)、テラ(Luna)、カルダノ(ADA)は3月、30%近い上昇となった。アバランチ(AVAX)も15%上昇した。
サファイ氏によると、ソラナとカルダノの上昇は、イーサリアム2.0に対する関心の高まりが貢献しており、トレーダーはレイヤー1トークンへの興味を取り戻したという。2月にロシアがウクライナに侵攻したことで市場は混乱したものの、レイヤー1トークンは数カ月間、その勢いを維持してきたと同氏は述べた。
「3月に状況が落ち着き始めると、レイヤー1トークンはそのファンダメンタルズをもとに上昇した。そして、イーサリアム2.0の話題でさらに上昇した」
4月を迎えてサファイ氏は、センチメントは「用心しつつも楽観的」な状態を維持すると予測している。
「最も健全なサインは、取引高が12月下旬の水準に戻り始めていること。今回のボラティリティは予測可能で健全、トレーダーには絶好のチャンスとなる」
Finboldのレポートによると、CoinMarketCapは、ビットコインは4月末までに5万1000ドルを超えると予測している。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:TradingView
|原文:Bitcoin’s March Gains Help Erase Memories (and Losses) From Awful 2022 Start