ビットコイン(BTC)は5日、米連邦準備理事会(FRB)のラエル・ブレイナード理事が、FRBはバランスシートを急速なペースで縮小する可能性があると述べたことを受けて、不安定な値動きとなった。
「(米連邦公開市場委員会は)一連の金利利上げと、早ければ5月の会合でバランスシートの急速な縮小を開始することによって、金融政策の引き締めを計画的に続けていく」とブレイナード氏は述べた。
ビットコインは同氏の発言後に3%下落したが、5日午後には横ばいとなった。米国10年債利回りが2019年5月以来の高水準に上昇する一方で、株価は下落した。
暗号資産市場では、ツイッター社がイーロン・マスク氏の取締役就任を発表したことを受けて、ドージコイン(DOGE)が24時間で10%以上上昇した。
最新価格
●ビットコイン:45,923ドル、+0.22%
●イーサリアム:3,456ドル、-0.77%
●S&P500:4,525、-1.25%
●ゴールド:1,925ドル、-0.20%
●米国10年債利回り:2.56%
バランスの良いビットコイン需要
暗号資産の5日のリターンがさまざまだったことは、トレーダーの間に不確実性が存在することを示しており、特にビットコイン先物市場に顕著に表れている。
例えば、アーケーン・リサーチのデータによると、ビットコインの平均資金調達率、すなわち主要取引所に上場されている永久先物のロングポジションを保有するコストは、バイナンス(Binance)とバイビット(Bybit)で122日連続して中立からマイナスとなっている。
「しかしビットコインが先週4万5000ドルを超えて以来、資金調達率は中立付近で正常化し、現時点ではロングポジションとショートポジションにバランスの取れた需要があることを示している」とアーケーン・リサーチは5日、レポートに記した。
イーサリアム(ETH)は、FundStratによると、資金調達率が10日連続でプラスになっているという。トレーダーがビットコインよりもイーサリアムを強気に捉えていることを示しており、通常、上昇相場で発生する。
さらにGlassnodeによると、ブロックチェーン・データは、1月22日のビットコインの直近の安値以降、短期保有者は買い集めを進めていることを示している。
しかし、長期保有者、いわゆる「クジラ」の平均保有高は低迷している。「クジラは現在の買い集め傾向に貢献していないようだ」とGlassnodeはブログに書いている。
アルトコイン
●米ユニバーサル ミュージック グループ、Bored Ape Bandのリーダーの商標を申請:米ユニバーサル ミュージックグループは、3月に人気NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」のバンドのリーダーとして発表したNFTに関して4件の商標を申請。NFTバンドの計画を強化しているようだ。
●デジタルユーロ、AML規則はビットコインよりも簡易:欧州連合(EU)が検討している中央銀行デジタル通貨(CBDC)、いわゆる「デジタルユーロ」は、マネーロンダリング規則をクリアする必要があるが、現在、ビットコインのような暗号資産に対して計画されている規則ほど厳しいものではないと欧州委員会のマイレッド・マクギネス氏は5日に語った。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Bitcoin and Stocks Briefly Dip After Fed Comments; DOGE Rallies