松竹が歌舞伎・源氏物語をNFTに──メタバースの映像データを販売

松竹は4月13日、NFT事業に参入すると発表した。16日から源氏物語を題材とした「META歌舞伎 NFT」を、NFTマーケットプレイス「Adam byGMO」で販売する。

NFT(ノン・ファンジブル・トークン=非代替性トークン):ブロックチェーン上で発行される代替不可能なデジタルトークンで、アートやイラスト、写真、アニメ、ゲーム、動画などのコンテンツの固有性を証明することができる。NFTを利用した事業は世界的に拡大している。

松竹は今年1月、メタバース空間と俳優の演技をリアルタイムで合成して演出する歌舞伎として「META歌舞伎Genji Memories」を配信。「META歌舞伎 NFT」は、収録した映像を分割してNFT化したもの。

松竹によると、歌舞伎の語源である「かぶき者」には、反骨精神という意味があるという。「400年以上続く歌舞伎の伝統を重んじながら、既存の考えにとらわれずに流行を取り入れて人々を楽しませる精神を受け継ぐ」としており、XR(複合現実)などのデジタルを活用した新たな表現に取り組むという。

XR(複合現実):現実世界と仮想世界を融合する技術を指す。VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、MR(複合現実)などの技術の総称。

|取材・テキスト:菊池友信
|編集:佐藤茂
|トップ画像:松竹の発表文より