ビットコイン(BTC)は米東部時間4月21日、4万2965ドルまで上昇したが、その後下落した。一部のテクニカル指標は、モメンタム改善のサインを示している。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は21日、5月の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%の金利引き上げを「議論することになる」と述べた。現状、金融引き締めは株式や暗号資産のような投機的資産にとって逆風となっている。
アルトコインはビットコインのパフォーマンスを上回り、トレーダーのリスク意欲の高まりを示した。トロン(TRX)は14%上昇、グラフ(GRT)は6%上昇した。
株式市場はわずかに下落、米国10年債利回りは投資家が金利上昇に備えるなか、2.9%台まで上昇した。
最新価格
●ビットコイン:41,235ドル、+0.23%
●イーサリアム:3,027ドル、-1.27%
●S&P500:4394、-1.47%
●ゴールド:1,954ドル、+0.06%
●米国10年債利回り:2.92%
リスクオン vs リスクオフ
Blockchain Centerのデータを使用したAltcoin Season Indexを見ると、現在、上位50の暗号資産ののうち29%はこの90日、ビットコインのパフォーマンスを上回っている(左図)。理論的には、75%がビットコインを上回ると「アルトコイン・シーズン」となる。その時点では、価格上昇に備えたポジションを取るには遅すぎるため、50%が弱気から強気センチメントへのシフトを示すと考えることができる。
過去1年では、41%がビットコインを上回っている(右図)。これは2020年に暗号資産市場が大幅に上昇した後、トレーダーにある程度の警戒感があることを示している。
アルトコインで買い手がすぐに利益を確定すれば、今後数カ月の上昇は限定的なものになるかもしれない。現状、リスクオンは復活している。
アルトコイン
●0x(ZRX)、コインベースとの提携で47%超上昇:0x protocolのネイティブ暗号資産0x(ZRX)は、コインベース(Coinbase)とのNFTマーケットプレイスでの提携発表を受けて47%超の上昇となった。ZRXは現在、5カ月ぶりの高値1.09ドル付近となっている。
●ブロックチェーン分析のNansen、ゲーム分析会社ZeroDropに初のVC投資:ブロックチェーン分析会社ナンセンは、Web3ゲームスタートアップZeroDropの127万ドルのシードラウンドを主導し、ブロックチェーンゲームに進出した。ナンセンが他社に投資するのは初めて。
●NearベースのDeFiプロトコルBastion、ネイティブトークン「BSTN」を発行:Nearブロックチェーン最大のDeFi(分散型金融)プロジェクト「Bastion」が独自トークンを発行する。Nearエコシステムは急速な発展が続いている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk, Blockchain Center
|原文:Market Wrap: Bitcoin Rise Loses Steam After Fed Comments