暗号資産ファンドは、4週連続の純流出から回復し、純流入となった。ビットコイン(BTC)をはじめ、ほとんどの暗号資産が下落しているなかで、押し目買いの動きがあるようだ。
コインシェアーズが5月9日に発表したレポートによると、6日までの1週間でビットコインファンドは4500万ドル、暗号資産ファンド全体では4030万ドルの純流入となった。
コインシェアーズのリサーチ責任者、ジェームス・バターフィル(James Butterfill)氏は、純流入は「投資家が価格低迷を利用した」ためだろうと述べた。だだし同氏は、このトレンド反転の持続性を疑問視している。
「興味深いことに、大きな価格低迷期によく見られたような、取引活動の急増は見られない。4週続いたネガティブセンチメントの終わりを示すかどうかを判断するのは時期尚早だ」(バターフィル氏)
ビットコインは先週、約3万8000ドル付近からスタートし、6日には約3万5000ドルまで下落した。その前週は米連邦準備理事会(FRB)が0.5%の利上げを行った後、一時4万ドルまで上昇した。
ビットコインの下落から利益を得るビットコイン・ショートファンドは、今年2番目となる400万ドルの純流入となり、運用資産残高は4500万ドルに達した。
イーサリアム(ETH)ファンドは資金流出が続き、1250万ドルの純流出、年初からの流出額は2億700万ドルとなった。
マルチアセットファンドは170万ドルの純流入。ソラナ(SOL)ファンドはアルトコインの中で唯一、大きな資金流入を記録し、190万ドルの純流入、年初からの流入額は1億700万ドルとなった。
ファンドへの資金の動きは地域によって偏りがあり、北米のファンドは6600万ドルの純流入となったが、ヨーロッパのファンドは2600万ドルの純流出となった。
ファンド別では、パーパス(Purpose)は5680万ドル、プロシェア(ProShares)は1930万ドルの純流入。一方、コインシェアーズXBT(CoinShares XBT)は1840万ドルの純流出で、年初からの流出額は3億500万ドルとなった。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinShares
|原文:Bitcoin Funds Had Surprise Inflows as Markets Plunged