暗号資産下落、米経済への影響はきわめて小さい:ゴールドマン・サックス

最近の暗号資産(仮想通貨)市場の下落がアメリカの家計の総支出に与える影響はきわめて小さいと、米投資銀行のゴールドマン・サックスは19日のレポートに記した。また価格下落によって、労働力人口が増加する可能性もきわめて限られているという。

同行の推定によると、アメリカの家計は約1.3兆ドル(約166兆円)にのぼる世界の暗号資産の約3分の1を保有している。だが2021年第4四半期(10-12月期)にアメリカの家計の純資産が約150兆ドル(約1京9200兆円)だったことに比べると、きわめて小さな数字となる。

つまり、暗号資産の保有額は、アメリカの家計の純資産のわずか0.3%に過ぎない。

一方、株式は2021年末に家計の純資産の約33%を占めており、最近の株式市場の下落によって、家計の純資産や約8兆ドル(約1020兆円)減少した可能性が高いという。

家計を取り巻く環境が厳しくなっていることは、経済成長と支出の急速な減速をもたらすが、最近の暗号資産の下落による影響は「ささやか」なものである可能性が高いと指摘した。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Goldman Sees Little US Economic Impact From Lower Cryptocurrency Prices