Facebookリブラへの関心、中国で急上昇──検索データが示す

フェイスブック(Facebook)の仮想通貨リブラ(Libra)がここ数週間世界中のニュースで大きく取り扱われる中、驚くべきことに、世界中で中国の国民が最もリブラに関心を抱いているようだ。

中国では仮想通貨だけでなく、フェイスブック自体の使用も禁止されているが、執筆時において、中国のソーシャルメディア大手、微博(ウェイボー)では、「リブラ」が急上昇中の検索ワードとなっている。

人気検索ワードの上位2つは、中国映画スターの嫉妬に満ちた子供たちと、レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci)の代表作「モナリザ」が2005年以来初めてルーブル美術館内で移動されることに関するものとなってる。リブラに対する検索は以前は第2位だったが、現在第3位。

リブラの当初の目的は、決済手段を提供することだが、ゆくゆくはその他用途にも拡大する可能性がある。中国におけるリブラに対する強い関心は、ある単語がどの程度検索されているかをグラフ化するグーグルのサービス「Google トレンド」のデータにも裏付けられる。

グーグルのデータによると、「Facebook Libra(フェイスブック リブラ)」に検索ボリュームは、フェイスブックが2019年6月18日(現地時間)、リブラのホワイトペーパーを発表した頃にピークを迎えた。同データは、それらの単語の検索において、中国が第1位であることを示している。また驚くべきことに、アメリカは第14位に位置している。

中国ではグーグルがブロックされているが、膨大な検索数を記録するほど多くの人々がその規制をかわしているようだ。

最近、世界中の規制当局がリブラに対する懸念を強めており、ニュースをにぎわせている。しかし、「Facebook Libra regulation(フェイスブック リブラ 規制)」の検索は今のところ、地域的な選好を示すには少なすぎる。

興味深いことに、リブラのローンチまで1年以上かかるかもしれないのにも関わらず、多くの人が「Facebook Libra price(フェイスブック リブラ 価格)」を検索している。パキスタン、シンガポール、南アフリカで最も検索が最も多かった。

しかし全体として、リブラへの関心は、ビットコインへの関心と比べると色あせてしまう。Google トレンドで比較すると、リブラへの関心はビットコインへの大きな関心の前ではかすみ、ほぼ平らな線で表される。

翻訳:山口晶子
編集:町田優太
写真:Facebook Libra and China flag image via Shutterstock; charts via Google Trends and Weibo
原文:Web Search Data Indicates Soaring Interest for Facebook Libra in China