ビットコイン(BTC)は9週連続の下落を経て、回復の兆しを見せている。極端な弱気センチメントと売られすぎのサインが一部の買い手を様子見姿勢から戻したようだ。
ビットコインの価格上昇は主に29日に見られ、3万ドルを超えた。アーケーン・リサーチによると、7.8%の上昇は1日あたりとしては、3月以来。
一方、31日にほとんどのアルトコインはビットコインのパフォーマンスを下回った。ビットコインのドミナンス(暗号資産全体の時価総額に対するビットコインの時価総額)は、5月13日にこの1年の下降トレンドを上抜けし、この3日間で上昇に転じました。
それでも、一部のアルトコインは弱気センチメントが薄れ、上昇した。例えば、カルダノ(ADA)とアクシー・インフィニティ(AXS)は、過去24時間で15%上昇、ビットコインは4%だった。逆にアバランチ(AVAX)は3%下落、モネロ(XMR)は4%下落した。
全般的にはリスクオフの状況はひと息ついているが、暗号資産と株式の取引状況は依然として不安定だ。
最新価格
●ビットコイン:31,664ドル、+3.46%
●イーサリアム:1,938ドル、+1.16%
●S&P500:4,132ドル、-0.63%
●ゴールド:1,840ドル、-0.64%
●米国10年債利回り:2.84%
ショート・スクイーズ
29日、ビットコインの上昇によってショート・リクイデーションが増加し、5月11日以来の規模となった。いわゆるショート・スクイーズが見られた。
売られすぎの反発
ビットコインなどの暗号資産は、複数の指標によると大きく売られすぎているようだ。
MRB Partnersのサイクリック・モメンタム指標を見ると、2018年の弱気相場以降、最大の売られすぎとなっている。暗号資産全体で短期的な反発が見られる可能性がある。
一部のアナリストは、直近の価格上昇に懐疑的だ。「ビットコインが10週ぶりに上昇した後、反転を続けることはもっともらしく思えるが、根強いマクロの逆風があり、当面は慎重ならざるを得ない」とFundStratはメールで述べた。
アルトコイン
●カルダノ、上昇:ビットコインの上昇に連動して主要アルトコインが上昇するなか、特にカルダノは大きく上昇した。ただし、80セントのレジスタンスに直面しているため、上昇は限定的になりそうだ。
●アルゴランドファンド、記録的な資金流入:アルゴランド(ALGO)ファンドはコインシェアーズによると、5月27日までの1週間に2000万ドルの資金流入を記録した。記録的な資金流入は、国際サッカー連盟(FIFA)との提携が引き金になったようだ。
●新LUNA、暴落後上昇:テラ(Terra)ブロックチェーンの新しい暗号資産テラ(LUNA:従来のテラはLUNA Classicに名称変更)は、暗号資産取引所バイナンス(Binance)への上場後、24時間で一時40%上昇し、取引高は8億5000万ドルを超えた。LUNAは28日に発行されたが80%下落していた。LUNAの非常に投機的な動きになっている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Bitcoin Rises to $32K, Outperforming Altcoins