暗号資産(仮想通貨)レンディング大手セルシウス(Celsius)は13日未明、「極端な市場状況」を理由に資金の引き出しを一時的に停止すると発表した。スワップや送金も一時的に停止するという。引き出しの再開時期は明らかにしていない。
「我々は、顧客に対する義務を果たすために資産を保護・保全するという一点に集中して取り組んでいる。我々の最終的な目標は、流動性を安定させ、引き出し、スワップ、口座間の送金を可能な限り早く再開することにある。さまざまな選択肢を検討するなど、多くのことに取り組んでおり、このプロセスには時間がかかり、遅れる可能性があります」(ブログでの発表より)
発表は、同社が非適格投資家に対して、資金移動ができなくなったことを伝えたうえで行われた。また同社は、2021年に前最高財務責任者(CFO)がイスラエル警察に逮捕されたことを受け、新CFOが就任していた。
引き出しの一時停止が伝えられたあと、暗号資産セルシウス(CEL)は50%以上下落した。
さらに同社は、法執行機関が同社に対して停止命令を出すなど、規制上の問題にも直面していた。
ツイッター上で@WuBlockchainと名乗る暗号資産ウォッチャーのコリン・ウー(Colin Wu)氏は13日、セルシウスが過去3日間で約10万4000イーサリアム(ETH)を暗号資産取引所FTXに送金したと投稿している。
Update: Celsius has transferred about 104,000 ETH to FTX in the past three days, including about 50,000 ETH today, 12,000 ETH yesterday, and 42,000 ETH the day before yesterday. In addition, Celsius also transferred about 9,500 WBTC to FTX today.https://t.co/RaiJTJIVm9 https://t.co/1RQaa9fT3u
— Wu Blockchain (@WuBlockchain) June 13, 2022
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:セルシウスCEOのアレックス・マシンスキー氏(CoinDesk)
|原文:Crypto Lending Service Celsius Pauses Withdrawals, Citing ‘Extreme Market Conditions’