暗号資産先物、10億ドル超の清算

暗号資産(仮想通貨)先物市場は過去24時間で10億ドル(約1340億円)超の損失となった。世界経済の見通しが弱いなか、ビットコイン(BTC)や他の暗号資産に対するセンチメントの弱さが重しとなった。

ビットコインは13日、2万5000ドルの重要なサポートレベルを失った。また暗号資産全体の時価総額は2021年1月に見られたレベルまで落ち込み、1兆ドルを切った。主要暗号資産は概ね15%以上下落した。

10億ドル超の清算額のうち、ビットコインが5億3200万ドル以上を占めた。次いでイーサリアム(ETH)が約3億1700万ドル、ソラナ(SOL)が約2000万ドル。カルダノ(ADA)、move-to-earn(歩いて稼ぐ)ゲーム「STEPN」のGMT、バイナンスコイン(BNB)の先物はそれぞれ600万ドル以上の清算となった。過去24時間で約21万3000の口座が清算の対象となった。

出典:Coinglass

取引所別では、FTXが約4億1700万ドル、次いでOKXが2億5100万ドル、バイナンス(Binance)が1億9800万ドル。

建玉(未決済の契約数)は過去24時間で7%減少して230億ドルとなり、かなりのトレーダーが市場のさらなる変動を予想してポジションを閉じたことを示している。

ビットコインは当記事執筆時点に2万2000ドル付近となっており、12週連続の下落。2021年11月に記録した史上最高値の約6万9000ドルから約66%下落している。市場センチメントは依然として弱気で、一部はこの先も「深刻な損失」が発生すると警告している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Coinglass
|原文:Cryptos See Over $1B in Liquidations as Bitcoin, Ether Lose Major Support Levels