ソラナブロックチェーンのDeFi(分散型金融)プロトコル「Solend」でガバナンスをめぐる混乱を引き起こしているクジラ(大口保有者)のウォレットが21日午前中、数百万ドル相当の暗号資産を動かし始めた。Solendがツイートした。
数億ドルの損失となる可能性のある清算が起きた際に、ソラナのDeFi市場に及ぼすかもしれない影響を回避する動きだ。
3oSE…uRbE has started moving funds https://t.co/QuoOMtDH02 pic.twitter.com/BBOz04iU5i
— Solend (we’re hiring!) (@solendprotocol) June 21, 2022
クジラのウォレットは、Solendのプールに預け入れられた暗号資産ソラナ(SOL)の95%を占め、貸し出されたUSDコイン(USDC)の88%を占めていたが、先週、ソラナ価格が40%以上下落して27ドル付近となったため、清算の危機に追い込まれていた。
ソラナが22.30ドルまで下落した記録した場合、Solendはクジラの担保の最大20%を自動的に清算し、ソラナエコシステム全体に損失を与える可能性があった。リスクを回避するために、Solendを開発したSolend Labsにクジラのアカウントを管理する「緊急権限」を与えるためのガバナンス投票が行われた。
一度は、「緊急権限」を付与することが可決されたが、その後、決定を覆す提案が可決され、混乱が続いていた。
クジラの行動は、ソラナ価格が24時間で12%上昇し、37ドルになったときに行われた。つまり、清算が発生する水準はかなり低く、クジラは不測の損害を回避するために必要な手段を取ることができるようになった。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:SolendのWebサイト(スクリーンショット)
|原文:Solend Says Investor at Center of Solana DeFi Controversy Started to Move Funds