マイニングされたビットコインの売却、大きな売り圧力にならない:コインベース

ビットコイン(BTC)マイニングの循環的下降の間の一般的な懸念は、マイニング事業者が保有するビットコインをどれだけ売却しているか次第と、暗号資産取引サービス大手の米コインベース(Coinbase)は先週、レポートで述べた。

市場が混乱し、ビットコイン価格が下落したときは、利益率が低下し、多くのマイニング事業者はビットコインの売却を余儀なくされるという。マイニング業界の財務環境は2022年末から「大きく変化」し、公開市場での資金調達は非常に難しくなっているとコインベースは述べた。

だが、毎日新たにマイニングされる全ビットコインがすぐに市場に売り出されたとしても、売り圧力はわずか900ビットコイン相当で、1日の取引高の1.0~1.5%に過ぎない。したがって、ビットコインデリバティブ市場が健全化すれば、マイニング事業者は、今よりも多くの選択肢を持つことができるはずとレポートは付け加えた。

近年、積極的な拡大戦略を取ってきたマイニング企業は今、事業の立て直しを迫られており、こうした状況は「堅実さに欠けたマイニング企業は引き続き困難に直面するため、今年後半にマイニング業界全体の整理・統合の機会を提供するはず」という。

マイニング市場はまだ縮小が続くかもしれないが、この数カ月のマイニング企業の売却や運用停止はハッシュレート、ひいてはマイニング難度度の低下につながっており、こうしたトレンドが横ばいになれば、2018年の「暗号資産の冬」と同様に、価格の底打ちが始まったサインになる得るとレポートは述べた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Coinbase Says Miners’ Sales of Newly Minted Bitcoins Don’t Add Significant Market Pressure