カナダの暗号資産マイニング企業Hut 8は、5800台のビットコイン(BTC)マイニングマシンを新たに稼働させた。多くのマイニング企業がビットコインを売却して事業運営コストに充てているなかでも、マイニングしたすべての暗号資産を保有し続けるという。
カナダ・オンタリオ州の施設に配備された新しいマイニングマシンは6月30日現在、20メガワット(MW)の電力で稼働していると同社は7月6日に発表した。演算能力は2.78エクサハッシュ/秒(EH/s)。
同社は6月、328ビットコインをマイニングし、保有残高は7406ビットコイン(約1億4800万ドル、約202億円)にのぼる。
Hut 8はマイニングしたビットコインを保有し続けているが、他のマイニング企業はランニングコストやローンの支払いのためにマイニングしたビットコインを売却している。大手マイニング企業の1つ、コア・サイエンティフィック(Core Scientific)は5日、6月に7202ビットコインを売却し、約1億6700万ドル(約227億円)を調達したと発表した。
マイニング企業はこの1カ月、ビットコイン価格の下落により収益が悪化している。担保となるビットコインやマイニングマシンの価値も下がっているため、強気相場の時期に発行した債務のマージンコール(追い証)に直面している企業もある。
CoinDeskが分析したデータによると、Hut 8は負債比率が最も低いマイニング企業の1つ。年次収支報告書によると、2022年末には1億4000万カナダドル(約1億700万ドル、約146億円)の現金を保有していた。また同社はまた、暗号資産以外の収益源を多様化している。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Hut 8のマイニング施設(Hut 8)
|原文:Hut 8 Has Added 5,800 Mining Rigs at Its Ontario Site