米財務省は7月7日、暗号資産(仮想通貨)に対する海外の規制当局との連携について概説したファクトシート(概況報告書)をバイデン大統領に提出した。
ファクトシートは、バイデン大統領が暗号資産に関する大統領令を出したことを受けて、同省が発行した初のレポートとなる。ファクトシートでは、フレームワークは「アメリカの民主主義のコアバリューが尊重されることを確かなものとすることを目指す」ものであるとし、消費者・投資家・企業の保護、グローバルな金融システムの安全性、相互運用性などを指摘している。
またフレームワークの政策目標には、暗号資産の不正金融への利用の可能性の削減、金融サービスへのアクセス促進、技術的進歩のサポート、そして「グローバル金融システムにおけるアメリカのリーダーシップの強化」なども含まれている。
「アメリカは、デジタル決済アーキテクチャとCBDC(中央銀行デジタル通貨)の開発のための基準について国際的パートナーと協力し続けることで、決済の非効率性を削減し、新しいいかなる決済システムもアメリカの価値および法的要件と一致することを確かにし続けなければならない」
こうした取り組みによって、懸念は解消されるはずとファクトシートは指摘している。
「さらに、アメリカは二国間および地域的な関与を通じて、国際標準の普及と展開を促進していく。すべての関与において、アメリカはコーディネートされたメッセージを確保し、重複を抑え、主要なステークホルダー内で作業が維持されることを促進していく」
こうした作業を支援するために、アメリカはフォーラムなどを開催すべきとファクトシートは述べている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:イエレン財務長官(Shutterstock)
|原文:US Treasury Develops ‘Framework’ for International Crypto Regulation