ビットコインは昨年11月以来、ドル建てで70%も値下がりしているが、それでも2017年のピーク時よりも高値だ。HODL(長期保有)をして、市場の回復を待つべきだろうか?──この1週間に公開したコラムやインタビューから、日曜日に読みたい10本を厳選。
暗号資産が歴史に学ぶ教訓:ドットコムバブル崩壊、リーマンショック……
暗号資産(仮想通貨)業界に危機的状況が波及し、ドミノが倒れたり、揺らいだりする中、とりわけ厳しい教訓の1つは、新しいテクノロジーのポテンシャルがどれほどあったとしても、レバレッジサイクルに打ち勝つことはできないというものだ。
1998年に発生したヘッジファンド、ロングターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)の破綻から、2000年のドットコムバブル崩壊、2008年の金融危機まで、さまざまな危機において繰り返されてきたのは、新しいテクノロジーの可能性に熱狂するあまり、投資リスクを矮小化させるような歪んだ考え方が生まれる、というパターンだ。…続きを読む
今回の暗号資産暴落はこれまでとは違う
分散型金融(DeFi)と中央集権型金融(CeFi)のバブルが崩壊し、NFTブームは燃え尽き、アルゴリズム型ステーブルコインは暴落、暗号資産レンディング企業が破綻した。暗号資産は弱気相場にある。
暗号資産に懐疑的な人たちは当然ながら、「暗号資産の終わり」を叫んでいる。しかし、このような修正はこれまでにもあった。…続きを読む
東京原宿に集まったWeb3開発者たちのリアル【PolygonTokyoHack】
イーサリアムのL2ソリューションPolygonが7月1日〜3日、東京原宿のWeWork Icebergで開催している開発者向けイベント「Polygon Tokyo Hacker House」。賞金総額1万ドルのハッカソンでは、若手エンジニアたちが技術やアイデアを競っている。
イベント参加者は申し込み多数により150人に絞られた。会場に集った次世代のWeb3エンジニアは、いったいどんな人たちなのか。会場内で聞いて回った。…続きを読む
Polygonのハッカソン:日本の受賞者のアイディアとビジョン
今回100人以上のエンジニアが招待された「Tokyo Hacker House」のハッカソンでは、NFT、DeFi、メタバース、ゲームの4分門でそれぞれ最優秀プロジェクトが表彰され、総額1万ドルの賞金が贈られた。
審査基準は「クリエイティビティ、実装、ユニークさ」の3点で、6人の審査員が採点。審査員を務めたPolygonのSandipan Kundu氏は「参加作品はどれもレベルが高く、結果はものすごく僅差だった」と話していた。…続きを読む
NFTのユニコーン Magic Eden:9カ月で16億ドル企業に成長させた創業者たち【インタビュー】
創業からわずか9カ月で企業評価額は16億ドル(約2170億円)に膨れ、NFT業界のユニコーンと化したのがサンフランシスコ生まれのマジックエデン(Magic Eden)だ。
同社はソラナブロックチェーン(Solana)を基盤に、NFTの取引市場(マーケットプレイス)を運営している。今年6月に1億3000万ドルの資金を調達する際、評価額は16億ドルと算定された。ソラナ上で取引されるNFTの9割のシェアをとり、社名の通り「魔法の楽園」となった。…続きを読む
「DeFiで手軽に高利回り」の時代の終焉
分散型金融(DeFi)は、ここ最近の市場低迷に最も影響を受けている暗号資産分野の1つである。
テラネットワークのアンカー(Anchor)を始めとするDeFiプロトコルの破綻から、リド(Lido)が手がけるステーキングされたイーサ「stETH」に対する絶え間ない売り圧力、そして様々なプロトコルで事業を展開していた資産運用会社の破産まで、DeFiの価値提案を根本から揺るがすような出来事が頻発している。…続きを読む
BlockFiの財務危機に見るウーバー的ビジネスモデル
財政状況が悪化している暗号資産(仮想通貨)貸付業者のブロックファイ(BlockFi)が、サム・バンクマン-フリード氏率いるFTXによる買収取引に合意したと発表した。買収額は2億4000万ドルを下回るという。
2019年以来、ブロックファイに注がれてきた13億ドルの資金と比べると、大幅な価値の低下ということになるが、噂や報道で伝えられていた、はるかに低い買収額よりはずっとマシだろう。…続きを読む
「最高メタバース責任者」という仕事
私と同じ年代の人にメタバースの話をすると、たいていの場合困惑した顔つきで、メタバースが何なのかまったくわからないと言われる。
会計事務所プレーガー・メティス(Prager Metis)の元税務パートナーで現在名誉パートナーとなっている私が、「最高メタバース責任者」であると言えばどんな反応が返ってくるか、説明するまでもないだろう。…続きを読む
アテンション経済から価値観主導のエコノミーへ
分散型自律組織(DAO)として組織されたNFT(ノン・ファンジブル・トークン)コミュニティで、何千ものメンバーが貢献をして報酬を受け取り、補助金をもらったり、開発をしたりしている場合、メンバーは新しい形態の仕事に携わっていることになるのだろうか?
デジタルコミュニティの成功は、アテンション(関心や注目)と管理よりも、一体感や価値観にかかっているのだ。これらは、ウェブ3が得意とするもので、コミュニティ主導の要素でもある。…続きを読む
Web3にもオフライン交流が必要な理由
分散型金融(DeFi)の話題はもう十分。私たちが体験している分散化とは、仕事の質の変化なのだ。
デスクに座って、同僚に囲まれて働くために、信じられないほど早くに起きて、シャワーを浴び、着替えて、2時間かけて渋滞の中運転していた頃のことを覚えているだろうか?…続きを読む
|文・編集:coindesk JAPAN編集部
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