BTCマイニングマシン、2年ぶりの低価格──セルシウス破綻でさらに下落圧力

弱気相場はビットコイン(BTC)マイニング業界に打撃を与え続けており、最新世代マイニングマシンの価格は2020年の安値まで下落している。

ビットメインのAntminer S19とS19 Proは、ブローカーによるとテラハッシュ(TH)あたり20〜23ドルで取引されている。ちなみに、ルクソー・マイニング(Luxor Mining)のハッシュレートインデックスによると、数カ月前は約40ドル、昨年は119ドルだった。

20〜23ドルという価格は、2020年にビットコインが大幅に下落したとき以来の水準。マイクロBTのWhatsminer M30s、 M30s+、M30s++なども同様に下落している。

弱気相場による価格低迷は、親会社セルシウス・ネットワークとともに子会社セルシウス・マイニングが先日、破産申請を行ったことで悪化している。関係者によると、セルシウス・マイニングは6月、購入したばかり数千台のマイニングマシンを最初の6000台は28ドル/THで、2回目の5000台は22ドル/THでオークションにかけた。これらのマシンは当時、ハッシュレートインデックスでは50〜60ドル/THだったという。

「こうしたマシンが市場に出回ることで、最新世代マシンの価格はハッシュレートあたり1〜2ドル下落すると予想している。多くのマイニング企業がマシンの一部を売却する必要に迫られており、価格にさらに圧力がかかる」とルクソー・マイニングのイーサン・ベラ(Ethan Vera)最高執行責任者(COO)は述べた。

セルシウス・マイニングは投資や融資、あるいは融資先のマイニング企業のホスティング支援など、積極的に事業を展開していた。昨年、同社は北米でのビットコインマイニングに総額5億ドルを投資すると発表。約2万2000台のマシンを保有し、そのほとんどはビットメインの最新世代マシン、Antminer S19シリーズと伝えられていた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Marko Ahtisaari/Flickr
|原文:Bitcoin Mining Rig Prices Slump to Near 2-Year Lows Amid Celsius Bankruptcy