米暗号資産取引サービス大手コインベース(Coinbase)の株価は、ビットコイン(BTC)の下落幅を上回る前年比70%近い下落となっている。多くのファンドが弱気相場のなかで同社株を手放している。だが一方で割安と判断し、購入のチャンスと見る機関投資家も少なくない。
ファンドの新規投資に関する情報を追っているWhale Wisdomによると、キャシー・ウッド氏率いる米アーク・インベストメント・マネジメントをはじめとする複数の機関投資家は6月30日付けの開示書類によると、コインベース株を大量に買い増している。
ウッド氏は長年、コインベースに積極的に投資しており、5月にはコインベースはステーブルコイン「テラUSD(UST)」やその関連暗号資産テラ(LUNA)には投資していないと述べていた。
「固有の収益性、競争力のあるポジション、大きなチャンスを考えると、コインベースはデリバティブの提供、NFTマーケットプレイス、海外展開など、正しい投資に注力していると我々は考えている」(ウッド氏)
260万株を購入
Whale Wisdomのデータを見ると、アークをはじめとする機関投資家は、合計260万株を購入している。
ウォール・ストリート・ジャーナルのアナリスト・レーティングでは、14人が「買い」、9人が「ホールド」(中立)、2人が「売り」としている。アナリストらの平均目標株価は106.05ドル、時価総額は230億ドルとなる。
昨年、同社がIPO(新規株式公開)を行う前、同社株は317ドルで取引され、時価総額は750億ドルを超えていた。現在の時価総額は200億ドルを割っている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:First Mover Asia: BTC Falls Below $22.4K; Coinbase Shares Remain Alluring for Institutional Investors