ビットコイン(BTC)は25日、4.3%下落し、2万2000ドルを割った。先週は14%上昇、年初からは54%下落している。最近の緩やかな上昇は、2万3000ドル台での利益確定の動きを示している。
株式市場では、S&P500は0.34%上昇、ナスダックは0.26%下落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエイト)は1.8%上昇し、ゴールドは0.6%下落した。
アルトコインでは、イーサリアム(ETH)は5.28%下落、アバランチ(AVAX)は8.4%、エックスアールピー(XRP)は5.84%下落した。
最新価格
●ビットコイン:22,201ドル、-2.4%
●イーサリアム:1,529ドル、-5.2%
●S&P500:3,966.84、+0.1%
●ゴールド:1,718ドル、-0.6%
●米国10年債利回り:2.82%、+0.04
利益確定の動き
データを見ると、過去24時間に取引所に送られたビットコインは増加している。Exchange Netflow Total(下図)は、ビットコインの取引所への流入を表すもので、現在の数字を過去7日間の平均と比較した指標だ。
純流入の増加はしばしば、トレーダーがビットコインを取引所に送り、売却しようとする動きと解釈される。先週の14%上昇を受けて、トレーダーは利益確定を開始したと思われる。
テクニカル分析では、ビットコイン価格は10日指数平滑移動平均線(EMA)と20日EMAの間にある。7月14日に10日EMAが20日EMAを上抜けしたことを考えると、買い時と見るトレーダーもいるだろう。
ただし、7月に1日あたりの取引高が20日平均を上回ったのは、25日までで9日に過ぎないことに注意してほしい。現時点では、ロング、ショートのトレーダーに大きな確信があるようには思えない。ビットコインは短期的にはレンジ相場が続き、サポートは2万500ドル、レジスタンスは2万3000ドル付近と考えられる。
マクロ経済面では、今週開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)の後のパウエルFRB(米連邦準備理事会)議長のコメントが注目される。0.75%の利上げが予想されているが、より重要なのはパウエル議長の発言のトーンであり、特に今後のFOMCの決定に関するものは重要だと考えている。
米商務省が28日に発表する4−6月期のGDP(国内総生産)も注目だ。市場予想は0.5%増。0.5%を下回ると、株式市場と暗号資産市場の双方で弱気と見なされる可能性が高い。マイナスになると、アメリカ経済は2四半期連続のマイナス成長となり、いわゆるリセッション(景気後退)に向かっていることになる。
アルトコイン
●Audius、110万ドル(約1億5000万円)のハッキング被害:分散型音楽プロジェクトのAudiusでは、攻撃者がスマートコントラクトを悪用して、悪意のあるガバナンス案を可決。110万ドル(約1億5000万円)相当のトークンを盗み出した。
●ミームコインのTeddy Doge、「ソフト」ラグプルで450万ドル(約6億1400万円)相当を売却:BNBチェーン基盤のミームコイン、Teddy Dogeの開発者ウォレットは週末、450万ドル以上のTeddy Dogeを売却、価格は24時間で約99.7%下落した。こうした行為は、ソフトラグプルと呼ばれる。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CryptoQuant
|原文:Market Wrap: Bitcoin Starts the Week in Negative Territory