トロン創業者のジャスティン・サン、「バフェット・ランチ」の過剰宣伝で謝罪

仮想通貨トロン(TRX)の創業者ジャスティン・サン(Justin Sun)氏は、自身のソーシャルメディアアカウントを通じて、著名投資家のウォーレン・バフェット(Warren Buffett)氏とのランチを過剰に宣伝したことについて、公式の謝罪を発表した。

サン氏は2019年7月25日(現地時間)、中国ソーシャルメディア微博(ウェイボー)に中国語で声明を発表し、その中で、過剰な宣伝行為、特に、最近だとバフェット氏とのチャリティーランチを過剰に宣伝したことについて「世間、メディア、当局関係者、規制当局に対して、心からお詫びする」と述べた。

「バフェット氏とのランチをすることの意図は、同氏への崇拝と、チャリティーに対する情熱に基づくものでした。シンプルな動機でしたが、同時にブロックチェーン業界と自身のプロジェクトを宣伝するという私欲もありました。しかし、私の未熟で世間知らずで、衝動的な振る舞いと達者な口のせいで、制御不能で、失敗に終わった過剰宣伝へと様変わりしてしまい、一連の予期せぬ重大な結果を引き起こしてしまいました」とサン氏は記し、次のように続けた。

「興奮から心配、苦悩、そして恐怖と後悔へと心境が変化していきました。(中略)世間に悪影響を及ぼし、私を気にかけてくれる規制当局の懸念を招いてしまいました。改めて申し上げます。申し訳ありません」

書簡の中でサン氏は、言及している規制当局を特定することはなかったが、「規制当局」という言葉を13回使用した。今のところ、謝罪は中国語でのみ発表されている。今回の謝罪は、サン氏が腎臓結石を理由にバフェット氏とのランチを延期したわずか数日後に発表された。

中国のメディアは 、7月23日、延期の発表から間も無くして、サン氏が中国の出国制限リストに載せられていると報じたが、サン氏はその後、自身がサンフランシスコにいることを証明するために、ライブ配信を行なった。

さらにサン氏は書簡の中で、過剰宣伝問題についてじっくり考えるために公の場に姿を現すことを最小限に控えると述べた。

「今後、病気のため多少休養をとり、ウェイボーやメディアとのインタビューに出るのを減らします。宣伝行為に費やしてきた全ての努力を、技術開発に戻す必要があります」と、サン氏は述べた。

サン氏は24日に、体調はずっと良くなっており、26日からは全力で仕事に戻ることができそうだ、とツイートした。同日のウェイボーの投稿では、回復してからすぐに、外の人たちと会うことができるようになるはずだ、とも述べている。

翻訳:山口晶子
編集:町田優太
写真:Justin Sun image via CoinDesk
原文:Justin Sun Apologizes to Regulators for ‘Over-Marketing’ Buffett Lunch