コインチェック:Q1収益は75%減、NFT事業は堅調

暗号資産(仮想通貨)とNFTの取引サービスを展開するコインチェックは、第1四半期(4月~6月)の営業収益が前年同期から75%減少したと発表した。

世界的なインフレと、ウクライナ戦争による資源・穀物価格の高騰などを背景に、景気後退(リセッション)の懸念が高まり、暗号資産を含むリスク資産の取引量が急減し、取引収益を押し下げた。

マネックスグループが8月3日に開示した決算報告書によると、同グループ傘下のコインチェックは、4~6月期の営業収益として31.62億円を計上。前年同期の127.39億円から大幅減となった。

内訳は、暗号資産の取引サービス事業が稼ぎ出すトレーディング収益が23.43億円で、前年同期から81%減少。コインチェックにおける暗号資産の販売所売買代金は640億円で、昨年Q1の2727億円から4分の1となった。

一方、NFTの取引サービスを含む「その他事業」の収益は、前年同期の5.67億円から8.18億円に増加。コインチェックは、NFTを活用したメタバースゲームの「The Sandbox」と「Decentraland」で、メタバース上の都市開発を加速化して、NFT事業の収益拡大を図っている。

7月には、メタバースのOthersideに「Oasis MARS」と名づけた都市を制作すると発表し、メタバースとNFTを組み合わせたユーザー体験の創造を進める。Othersideは、世界的に人気を集めたNFTコレクションの「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」を手がけるYuga Labsと、NFTなどのデジタル資産領域で投資を行うアニモカブランズ(Animoca Brands)がプロデュースするメタバース。

Q1の収益の大幅減にともない、コインチェックの広告宣伝費は14.41億円(2021年Q1)から5.91億円に減少した。

|編集:佐藤茂
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