ザッカーバーグ氏「どれだけの時間がかかっても」──FBリブラへの規制当局の賛同を得るために

大手ソーシャルメディア、フェイスブック(Fecebook)のCEOマーク・ザッカーバーグ氏は、仮想通貨プロジェクト「リブラ(Libra)」のローンチ前に規制当局などの賛成を勝ち取るために、同社は「どれだけ長い時間でも」費やす、と述べた。

2019年7月24日(現地時間)に行われた四半期決算の電話会見で、フェイスブックの創業者ザッカーバーグ氏は、6月に発表した仮想通貨プロジェクト「リブラ」の開発において、同社が責任を持って行動をしていくことを約束すると、投資家たちに訴えた。

フェイスブックはリブラへの疑問に答えるために、6月のホワイトペーパー発表に向けて、運営評議会であるリブラ協会(Libra Association)の「メンバー候補」と協力した、とザッカーバーグ氏は述べ、次のように続けた。「正しく進めていくために、政策決定者たちとの協力に尽力しています」

フェイスブックは当初、2020年の上半期にリブラのローンチを目指すと述べていたが、規制当局や政治家たちからの反対によってそのスケジュールの達成が危ぶまれている。

ローンチのタイミングに関するアナリストからの質問への回答の中でザッカーバーグ氏は、リブラに対するフェイスブックのアプローチは「非常にオープンな対話を持とうとするもの」であり、数年前なら、新しい商品をただただローンチしていたかもしれないが、その頃とは異なり現在のフェイスブックは、「最終的なサービスが持つべきアイデアや(中略)価値」を具体的に詳しく説明していこうとしている、と述べた。

「どれだけ長い時間がかかっても、規制当局や様々な専門家、人々の持つリブラに関する疑問に答え、どのように進めていくのが最善の道なのかを見極めるための取り組みを開始している」とザッカーバーグ氏は述べ、こう続けた。

「間違いなくそれが、我々がリブラに関してやっていこうと計画していることです。非常に重要かつ規制の厳しい分野であり、多くの疑問が生まれてくることを予期しつつ、アイデアを世の中に打ち出すために、ホワイトペーパーの発表に向けてリブラ協会の他の27社のメンバーと協力しました。そして規制や疑問に対処していかなければなりません」

メッセージに忠実に

ザッカーバーグ氏の発言は、フェイスブックのブロックチェーン責任者デビッド・マーカス(David Marcus)氏の発言に同調するものだ。

リブラ協会のメンバーである仮想通貨取引所コインベース (Coinbase)の元取締役であるマーカス氏は先週、規制に関する疑問がすべて解消するまでは、フェイスブックはリブラをローンチしないということを議員たちに約束するため、立て続けに開かれた公聴会において証言を行った。

しかしマーカス氏は、開発の完全な一時中断を約束するまでには至らなかった。

「安全で安定した、規制を受けた商品を提供しようとしています。それは常に我々の戦略で、今回もそのような取り組みを続けていきます」と、ザッカーバーグ氏は24日の発言を締めくくった。

翻訳:山口晶子
編集:佐藤茂
写真:Mark Zuckerberg image via Frederic Legrand – COMEO / Shutterstock
原文:‘However Long It Takes’: Zuckerberg Vows to Win Over Libra Regulators