【US市場】Mergeを前に、イーサリアムはビットコインを上回るパフォーマンス

ビットコイン(BTC)は11日、2%上昇し、24,000ドルを超えた(日本時間12日9時45分頃には2万4000ドルをわずかに割っている)。イーサリアム(ETH)も4%上昇、取引高も20日移動平均を超えた。

イーサリアムは「Merge」前の3回目にして最後の最終リハーサルが無事完了。プルーフ・オブ・ステーク(PoS)移行がいよいよ間近に迫っている。多くのイーサリアム関係者は、PoS移行はイーサリアムの供給量にデフレ効果をもたらし、価格を上昇させると考えている。

株式市場はまちまちで、ダウ平均が0.1%上昇した一方、S&P500は0.03%下落、ナスダックは0.5%下落となった。

コモディティは、原油が2.2%上昇、ゴールドは0.6%下落した。

最新価格

●ビットコイン: 24,164ドル、+1.9%
●イーサリアム: 1,896ドル、+3.9%

●S&P500:4,207.27、-0.1%
●ゴールド:1,804ドル、+0.4%
●米国10年債利回り:2.89%、+0.1

イーサリアム、ビットコインを上回るパフォーマンス

ビットコイン建てのイーサリアム価格は7月13日以降、41%上昇している。RSI(相対力指数)は45.89から70.57まで上昇。70以上は一般的に「買われすぎ」を意味する。

さらに、イーサリアム/ビットコインの50日指数平滑移動平均(EMA)は200日EMAを上抜けし、「ゴールデンクロス」を形成した。これは、テクニカル分析では強気相場の前兆とみなされる。今回は、イーサリアムがビットコインを上回るパフォーマンスを示すことを表している。

問題は、この上昇の動きが予定されているPoS移行「Merge」に対する長期的展開か短期的反応かという点だ。後者なら、投資家はMerge前後に利益確定を行う可能性がある。

Ethereum/Bitcoin(出典:TradingView)

過去、RSIが70を超えた直後の値動きは要注目だ(上図の下の4つの赤い矢印)。それぞれ30日後のビットコインに対するイーサリアムのパフォーマンスは、-13%、-5%、-16%、-3%。直近の買われすぎ以降(一番右の黒い矢印)、イーサリアムは11%上昇しており、過去の事例から逸脱している。

ビットコインのドミナンスは低下

時価総額では依然として最大の暗号資産だが、ここ数週間、Mergeが近づくにつれて、ビットコインのドミナンスは低下している。

出典:TradingView

アルトコイン


●エネルギー・ウェブ・トークン、25%上昇:エネルギー・ウェブ・トークン(EWT)は、世界最大の資産運用会社ブラックロックがプレスリリースで言及した後、3.18ドルの高値まで上昇した。

ポルカドットに分散型ラップドビットコイン:分散型ステーブルコインを手がけるInterlay(インターレイ)は、分散型ラップドビットコイン、interBTC(iBTC)を発行した。iBTCは、ビットコインと1帯で交換できる。

Mergeの暫定的な日程:イーサリアム開発者に示された文書によると、Mergeの暫定的な日程として、9月15日、16日、20日が上げられている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Bitcoin Price Rises but Ether Outpaces as Merge Nears