ビットコイン(BTC)は16日、1%下落して2日連続の下落となった。イーサリアム(ETH)も1.1%下落し、過去1週間おおむね維持していた1900ドルを割った。
イーサリアムの時価総額は現在、ビットコインの50%で1月以来の水準に近づいている。調査会社FSInsightのレポートによると、イーサリアムは今後1年でビットコインの時価総額を超える可能性があるという。イーサリアムの時価総額は2017年6月にビットコインの83.2%に達した。
株式市場はまちまちで、S&P500とナスダックはそれぞれ0.2%下落、0.5%下落となった一方、ダウは0.6%上昇した。コモディティも原油が3.7%下落した一方で、天然ガスは7.7%上昇。ゴールドは0.37%下落した。
主要アルトコインでは、ソラナ(SOL)は2.4%、アバランチ(AVAX)は1.02%下落した。
最新価格
●ビットコイン:23,960ドル、-0.3%
●イーサリアム:1,883ドル、-0.9%
●S&P500:4,305.20、+0.2%
●ゴールド:1,791ドル、+0.5%
●米国10年債利回り:2.82%、+0.03
テクニカル分析
ビットコインはボリンジャーバンドの上限を超えた後、20日移動平均線まで下落した。ボリンジャーバンドを活用するトレーダーは、これをロングポジションを追加する機会としている。
価格が下落しているにもかかわらず、現在の価格水準の周辺には強気センチメントが存在するようだ。ビットコインのコール・プット・レシオは現在、1.88。1以上のレシオは、コールがプットを上回っていることを示し、大きな数値は強気センチメントを表す。
権利行使価格別の建玉を見ると、2万3000ドル、2万4000ドル、2万5000ドルに集中している。2万4000ドルと2万5000ドルでは、コールがプットを上回っている。
ビットコインは、トレンドラインを下抜けしており、上昇トレンドを取り戻すには16日に約3%、17日に約6%上昇しなければならない。
チャートに、価格別の取引高を示すVPVRを重ねると(左軸)、20日移動平均の2万3800ドルの取引高は高くなっているが、その上は3万ドルまで取引高は少なくなっている。
歴史的に、これらの「low volume nodes(取引高が低い価格帯)は、価格が急速に変化しやすいエリアを表している。
アルトコイン
●Merge後のステーキング利回り、8%を見込む:デリバティブトレーダーは、イーサリアムブロックチェーンのPoS移行「Merge」によって、ステーキングの利回りは現状の4%から8%に上昇すると予想している。イーサリアム(ETH)は最近、マージ期待から価格が上昇しているうえ、デリバティブトレーダーの予想どおり利回りが上昇すれば、エコシステムはさらに豊かになる。
●アルゼンチンでのイーサリアム会議、活況:アルゼンチンは金融危機に直面しているが、暗号資産の普及が進んでいる。アルゼンチンで開催されたカンファレンス「ETHLatam」には、4000人以上が集まった。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:TradingView
|原文:Market Wrap: Bitcoin’s Price Retraces Again, Breaks Below Trendline