暗号資産市場の引き締めは一服:モルガン・スタンレー
機関投資家がステーブルコインの払い戻しを止めたため、暗号資産市場の流動性指標であるステーブルコインの時価総額は下げ止まっている。それでも、ポジション再構築の需要はほとんどないようだと米投資銀行のモルガン・スタンレーは19日、レポートで述べた。
FTX、2021年の売上高は10億ドル超え──前年の10倍以上に:報道
サム・バンクマン-フリード(Sam Bankman-Fried)氏が率いる暗号資産(仮想通貨)取引所FTXは、2021年の売上高が10億2000万ドル(約1400億円)となり、2020年の8900万ドルから1000%上昇したとCNBCが8月20日、内部文書をもとに報じた。純利益は3億8800万ドル、2020年はわずか1700万ドルだったという。
時価総額トップ100の上場企業のうち40社、60億ドルをブロックチェーン企業に投資:調査
世界の時価総額トップ100の上場企業のうち40社が、2021年9月〜2022年6月の間に約60億ドル(約8100億円)をブロックチェーン企業に投資していたことがBlockdataの調査で明らかになった。
投資活動が最も活発だったのはサムスン(Samsung)で、13社に投資した。金額が大きかったのは、グーグルの親会社アルファベット(Alphabet)。合計金額が15億ドルにのぼる、4つの資金調達ラウンドに参加した。
融資で購入した人気NFT「Bored Ape Yacht Club」が清算の危機に
融資(ローン)で購入した人気NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」数十個が、強制的に売却される危険な状態にあり、さらなる清算を引き起こすと懸念されている。
問題が起きているのは、NFTを担保にイーサリアム(ETH)を借りることができるピア・ツー・ピア(P2P)融資サービスのBendDAO。ユーザーは通常、NFTを担保に、NFTのフロア価格(市場での最低購入価格)の30~40%に相当する融資を受けることができる。
暗号資産ファンド、小規模な資金流出──取引高は今年2番目の低さ
暗号資産(仮想通貨)ファンドは、コインシェアーズ(CoinShares)が22日に発表したレポートによると、8月19日までの1週間、取引高が今年2番目に低い10億ドル(約1370億円)まで減少し、900万ドルの小規模な流出超となった。
ビットコイン(BTC)ファンドは、3週連続となる1500万ドルの流出超。
「Merge」で揺れ動くイーサリアム──デリバティブ市場、取引高、フォークの可能性
この1カ月間、暗号資産(仮想通貨)市場はイーサリアムブロックチェーンの「Merge(マージ)」の潜在的な影響をめぐる憶測に揺り動かされている。
データサイトKaikoが8月22日発表したレポートによると、イーサリアムが19日に大きく下落したことで、デリバティブ市場の建玉は急減した。多くのトレーダーがマージンコールを迫られ、取引を清算したという。
だが22日、多くの資金が再びデリバティブ市場に戻ってきた。「価格が1600ドルを割ると、建玉は急増した」とKaikoは記している。
CryptoPunkのフロア価格、一時的にBored Apesを上回る──市場低迷の中での逆転劇の意味とは
人気NFTコレクション「CryptoPunk」のフロア価格(最低取引価格)は22日、一時的にライバルの「Bored Ape Yacht Club」を上回った。フロア価格が高いことは、需要の高さを意味する。
だが逆転は長くは続かなかった。ニューヨーク時間の22日深夜には、NFTマーケットプレイスOpenSea(オープンシー)で再びBored Apesが上回った。両コレクションのフロア価格は、66~67イーサリアム(ETH)、約10万4000ドル(約1420万円)前後で推移した。
ウォール街の静かなる巨人DTCC、株式取引決済用プライベートブロックチェーンをローンチ──TradFiの大きなマイルストーン
DTCC(Depository Trust & Clearing Corp.:米国証券保管振替機関)は、40兆ドル(約5500兆円)を超える米株式市場の基本的にすべての取引を処理するウォール街の静かなる巨人。
DTCCは、世界最大の株式市場における取引の決済に耐えられるかどうか、プライベートブロックチェーン「Project Ion」のライブテストを開始したと8月22日、発表した。Project Ionは現在、1日平均10万件以上の取引を処理しており、ピーク時には約16万件にのぼるという。
ナナメウエがIEOを検討、bitFlyerが引受取引所──Web3時代のSNS「Yay!」の開発加速
ナナメウエとbitFlyerは8月23日、オンライン記者会見を開き、ナナメウエが計画するIEOの構想を発表した。bitFlyerは現在、同IEOに伴う審査を進めており、IEOの実施時期や調達規模、発行するトークンの詳細については非開示とした。
ビットコイン週足チャートに、3年以上ぶりの弱気シグナル
ビットコインの50週単純移動平均線(SMA)は下落傾向にあり、1~2週間以内に100週SMAを下回り、2019年2月以来の、いわゆる「弱気クロスオーバー」が見られそうだ。
理論的には、弱気クロスオーバーは弱気モメンタムが強まっていることを意味するが、必ずしも正しいわけではなく、先月、3日足チャートで見られたクロスオーバーと同様に、トレーダーを誤った方向に導く可能性がある。
低迷を続けたイオス、ハードフォーク発表で上昇──基盤プロトコルをAntelopeにシフト
暗号資産イオス(EOS)は、2018年に40億ドルのICO(新規コイン公開)を行って以来、ほぼ期待外れだったが、先週発表された技術的シフトのおかげで、新たに注目を集めている。
イオスはこの1週間で28%上昇し、メッサーリ(Messari)によると、時価総額10億ドル以上の49の暗号資産の中で最大の上昇率を記録した。8月23日も約7%上昇し、1.79ドル付近となった。
エストニアのアバター企業Ready Player Me、77億円調達──ラウンドはa16zが主導
メタバースで使うアバター作成を手がけるエストニア企業「Ready Player Me」が、シリーズBの資金調達ラウンドで5600万ドル(約77億円)を調達した。同社が8月23日、発表した。ラウンドはアンドリーセン・ホロウィッツ(a16Z)の暗号資産&ゲームファンドが主導した。
Mergeの日程、イーサリアム財団が正式発表
イーサリアム財団(Ethereum Foundation)は8月24日、イーサリアムブロックチェーンのPoS(プルーフ・オフ・ステーク)移行「Merge(マージ)」に向けた公式スケジュールを発表した。
NFTの盗難被害、年間1億ドル超:エリプティック
アバターやプロファイル画像、アニメ、漫画、動画などをブロックチェーンでトークン化したNFT(非代替性トークン)の利用ケースが世界的に急増する中、過去1年間で盗難の被害を受けたNFTは総額で1億ドル(約137億円)を超えた。ブロックチェーンのデータ分析を手がける英エリプティック(Elliptic)が報告書にまとめた。
Nvidia、暗号資産マイニング専用チップの売上減少続く
米半導体大手エヌビディア(Nvidia)は、7月31日に終了した2023年度第2四半期の暗号資産(仮想通貨)マイニング専用プロセッサ、Cryptocurrency Mining Processors(CMP)の売上高は再び「わずか」なものとなり、1年前の2億6600万ドル(約364億円)から減少したと発表した。
NFT保有者、資産の知的財産権を保有していない:ギャラクシー・デジタル
NFT保有者は、購入した資産の知的財産権を保有していない可能性がある。米暗号資産運用会社ギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)のリサーチ責任者アレックス・ソーン(Alex Thorn)氏が語った。
暗号資産(仮想通貨)エコシステムの進化や発展のリサーチを専門にしている同氏は8月24日、CoinDesk TVで「NFTアートプロジェクトの大部分は(中略)基盤となるコンテンツについての実際の所有権を伝えていない」と述べた。
NFTとメタバース関連の暗号資産、下落
NFTとメタバースに関連した暗号資産(仮想通貨)は、NFT市場に対するセンチメントが悪化しているなか、この1週間低迷した。
ウェブ3プラットフォーム上でNFTやゲームなどのDapp(分散型アプリ)を構築できるフロー(Flow)ブロックチェーンのネイティブトークンFLOWは、20%下落。暗号資産データ分析企業メッサーリ(Messari)によると、時価総額10億ドル以上の52の暗号資産の中で、2番目に大きな下落幅となった。
三菱UFJ、アニモカブランズ(日本)に2250万ドルを出資
三菱UFJ銀行は8月26日、2250万ドル(約31億円)の資金をアニモカブランズ(Animoca Brands)の日本法人に出資したと発表した。
香港に拠点を置くアニモカブランズは、NFT(ノンファンジブル・トークン)ゲームの開発を手がけ、NFTやメタバースプロジェクトに積極的に投資する企業。
|文・編集:coindesk JAPAN編集部
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