韓国・釜山市は8月30日、ブロックチェーンビジネスの発展および暗号資産取引所設立支援に向けて、暗号資産(仮想通貨)取引所FTXと合意したと発表した。
この動きは、ブロックチェーンと金融のグローバル・ハブを目指す同市の広範な計画に沿ったもの。釜山市とFTXは、ブロックチェーンに特化したさまざまなビジネスを開発・促進し、釜山デジタルアセット取引所の設立に向けて連携していく。
FTXはさらに、当地の大学と連携してブロックチェーン専門教育を開発・推進し、釜山ブロックチェーン特区でプロジェクトを立ち上げる。
釜山市は先週、暗号資産取引所バイナンス(Binance)と同様の合意を結んでいる。
パク・ヒョンジュン市長は、釜山をブロックチェーン・ハブにするための取り組みは「止まらない」と述べた。「今回の合意で、釜山デジタルアセット取引所の設立を支援し、地域経済の新たな成長エンジンを確かなものとする」と述べた。
特区では、一般市民が利用できるブロックチェーンベースの製品やアプリケーションの開発が進められている。ブロックチェーンベースのIDサービス「B Pass」、地域通貨流通促進サービス「Busan Digital Voucher」、水産物物流サービス「B-Fresh」などだ。
だがCoinDeskが8月、釜山市のブロックチェーンセンターを訪れた際、同市のブロックチェーン・ハブ・チームは5人にも満たず、場所もシェアオフィスだった。
その際、地元の業界関係者は、ステーブルコインterraUSDの崩壊によって、楽観的な開発計画は頓挫したと述べた。terraUSD崩壊以降、韓国政府は国内での暗号資産とブロックチェーンの普及に慎重なアプローチを取っているとされる。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:S. Korean City Busan Taps FTX to Develop Crypto Exchange, Promote Blockchain Businesses