太陽光発電などの再⽣可能エネルギーを活⽤して、ビットコイン(BTC)のマイニング事業を手掛けるFUELHASH(本社:東京千代田区)が、カナダの水力発電を使ったマイニングファームの運用を開始した。
同社は9月21日、カナダ・オンタリオ州の水力発電を利用したマイニングファームを稼働させたことを明らかにした。ビットフューリー社(Bitfury)製のマイニング機材を搭載した。
マイニングはビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)を新たに発行するためのメカニズムだが、それには膨大な電力が消費されることが社会課題として指摘されている。ケンブリッジ大学の「ビットコイン電力消費インデックス」によると、ビットコインのマイニングに利用される年間の電力は95.2TWhで、フィリピンやパキスタンなどで1年間に消費される電力量に匹敵する。
この課題を解決するため、再生可能エネルギーを活用したマイニングは、世界的なトレンドになりつつある。ビットコインを法定通貨に採用したエルサルバドルでは、火山による地熱発電を利用したマイニングを行っている。
また、米電気自動車(EV)大手テスラ、米決済サービスのブロック(Block)社、ブロックストリーム(Blockstream)社の3社は共同で、テキサス州にビットコインのマイニング施設の建設を開始した。
FUELHASHは6月に、太陽光発電の電力を利用したマイニングサービスを開始。今後、国内外で再生可能エネルギーを使ったマイニングファーム事業を拡大させる方針だ。
|編集:佐藤茂
|トップ画像:カナダ・オンタリオ州トロント市/Shutterstock.com