大手オークションハウスのクリスティーズ(Christie’s)は9月28日、NFTアートに特化したプラットフォームを開設。オークションのすべてのプロセスをイーサリアムブロックチェーン上で完結できるという。
The first ever global auction house to host fully on-chain sales: introducing Christie’s 3.0
— Christie's (@ChristiesInc) September 27, 2022
Built from the ground up together with three leading companies in the Web3 community @manifoldxyz , @chainalysis & @spatialxr. (1/4)https://t.co/3zcQxNtBLy
「クリスティーズ3.0(Christie’s 3.0)」と名付けられた新しいプラットフォームは、ブロックチェーンデータ企業のチェイナリシス(Chainalysis)、NFT発行プラットフォームのManifold、メタバース開発会社のSpatialの協力を得て構築された。
クリスティーズ3.0の初のオークションは9月28日に開始され、ダイアナ・シンクレア(Diana Sinclair)氏のコレクション「Phases」からNFT9点が出品。オンラインオークションとあわせて、クリスティーズ・ニューヨークでは個展も開催される。
「我々は若い新進アーティストを受け入れ、国際的でデジタルな市場を目指す」とクリスティーズは声明で述べた。
オークションのプロセスをオンチェーン化する意義について、クリスティーズのデジタルアート・セールス担当ディレクター、ニコル・セールス・ジャイルズ(Nicole Sales Giles)氏は次のように述べた。
「マネーロンダリング防止や消費税対応のためのツールを組み込むことで、オークションになれた人も新たに参加する人も安心してクリスティーズ3.0と取引できる包括的ソリューションを構築できる」
255年の歴史を持つクリスティーズは、NFTブームをけん引してきた存在。ビープル(Beeple)のNFT「EVERYDAYS: THE FIRST 5000 DAYS」は2021年2月に約6930万ドルで落札され、大きな話題を呼んだ。
その後、2021年9月に初期のNFTコレクション「キュリオ・カード(Curio Cards)」の販売を開始し、NFTへの取り組みを深化させた。
サザビーズ(Sothebys)など、他のオークション大手もNFTに参入し、ファインアートとデジタルアートの世界を結びつけている。2021年10月、サザビーズは「サザビーズ・メタバース(Sothebys Metaverse」と名付けた独自のNFTプラットフォームを構築、その後、6つのNFTコレクションを販売している。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:ダイアナ・シンクレア氏(CoinDesk)
|原文:Christie’s Auction House Announces On-Chain NFT Art Platform