テクノロジーを活用したデジタルコンテンツの開発を行うチームラボ(teamLab)が、奇抜なNFT作品で世界のアートファンを魅了しようとしている。
チームラボは9月28日、7つのNFT作品「Matter is Void(物質は空虚という意味)」を、ペースギャラリーのNFTプラットフォーム「Pace Verse(ペース・バーソ)」で発表し、10月19日(米国東部時間)から販売を開始すると発表した。
この作品は10月20日~23日の間、スイスのバーゼルで毎年開かれる世界最大級の現代アートフェアであるアート・バーゼルが、パリで開催するアートフェアで展示される。7作品のうち一つは文字が書き換えられ、ニューヨークのタイムズ・スクエアなどの巨大ビルボードで公開されるという。
今回のプロジェクトは、「Matter is Void」と書かれた7つのNFT作品で構成される。7作品それぞれ購入可能なNFTは一つで、NFTを所有しているか所有していないかにかかわらず、作品自体は誰でもダウンロードして、所有することができる。
作品には、チームラボによって「Matter is Void」の言葉が書かれているが、作品のNFT所有者は、この言葉を自由に書き換えることができる。そして、その変更は、世界中の人がダウンロードして所有している全ての作品に反映される仕掛けだ。
チームラボによると、NFT所有者の言葉により、作品の価値が変化するだけでなく、その言葉の価値があれば、作品を所有する人は増える。逆に、その言葉に価値がなければ、作品を飾る人はいなくなるだろうと、チームラボは説明する。
「多くの人が見ている作品を書き変える価値は高いかもしれないが、誰も表示していない作品を書き変える価値は低くなるかもしれない。すなわち、NFT所有者の言葉によって、作品のNFTの価値も変化していくだろう」(チームラボ)
また、NFT所有者が他の言葉に書き換えた後、再び「Matter is Void」に戻したとしても、「Matter is Void」の文字は異なる表現で書かれるという。つまり、 最初の「Matter is Void」は、一度変更されると、二度と同じ状態で見ることはない。
|編集:佐藤茂
|トップ画像:チームラボの発表文より