米アンカレッジ、アジア進出を強化──各国機関投資家と連携

米暗号資産(仮想通貨)カストディ企業のアンカレッジ・デジタル(Anchorage Digital)は、アジア進出を強化、アジアの機関投資家との連携を進めている。

アンカレッジは最近、GMO-Z.com Trust Companyが展開する日本円に連動するステーブルコイン「GYEN」プロジェクトに参加したことに続き、Bitkub、Dream Trade、FBG Capital、IOSG Ventures、Antalphaなどと提携すると10月5日に発表した。

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アジアの金融機関や富裕層投資家は、暗号資産投資にきわめて積極的とアンカレッジの共同創業者兼社長のディオゴ・モニカ(Diogo Monica)氏は述べた。とはいえ、アンカレッジが現在10人のスタッフを抱えるシンガポールでは、シンガポール金融管理局(MAS)が無責任な暗号資産企業の取り締まりを求めるなど、暗号資産にやや逆風が吹いている。

アメリカで認可済みの暗号資産企業であることはアジアでの展開に有利に働き、またアメリカでは複数の規制当局に対応しなければならないが、シンガポールではMASという1つの規制当局のみなので、対応も容易と以前、モニカ氏は語っている。

「現在、我々のビジネスの約10%がアジア地域だが、今後12~18カ月で10%、20%、25%まで成長すると考えている」とモニカ氏は述べた。またアメリカでさまざまな規制に対応することと比べると「シンガポールの規制当局と仕事をすることは、新鮮な空気を吸うようなことと言えるだろう」と付け加えた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Custodian Anchorage Adds to Asia Push With Batch of Institutional Crypto Partners