暗号資産プラットフォームLunoのウィークリーレポートによると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)に上場されているビットコイン(BTC)先物は9月に長期的なバックワーデションに陥り、理論的には弱気シグナルとなった。
バックワーデションは、数カ月先に満期となる先物(期先物)が、満期日が最も近い先物(期近物)よりも低い価格で取引される、先物市場の異常な状態をいう。バックワーデーションはときに、中・長期的な価格下落の可能性を示す。
Lunoによると、ビットコイン先物市場では2019年5月以降、バックワーデーションが続いたことはない。長く続くバックワーデーションはきわめて珍しい。2021年5月に数日間続いたことをはじめ、短期的には起きている。
「先物カーブが上昇している場合(期近物より期先物が高い場合)は強気センチメントを示す」「フラットな場合や下降トレンドの場合は逆を意味し、ロングはリスクに対する補償が必要となる」とレポートは記している。
CEC Capitalの暗号資産トレーディングアドバイザー、ローレント・ケイシス(Laurent Kssis)氏は、コンスタントな売りが近い将来、このパターンを変える要因になることはないと述べた。
「暗号資産の上昇要因とグッドニュースは来年までなさそうだ。つまり、最高の戦略はカレンダースプレッド、すなわちプットの売りとコールの買い」と同氏は述べた。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Laevitas, via Luno
|原文:Bitcoin Futures ‘Backwardation’ Could Signal Bearish Mood