18億ドル(約2640億円)以上のロイヤリティがこれまでにイーサリアムベースのNFTコレクションのクリエーターに支払われたとGalaxy Digital(ギャラクシー・デジタル)は10月21日に発表したレポートで述べた。
また支払いが最も多かったのはOpenSea(オープンシー)で、2021年にロイヤリティの平均パーセンテージは3%から6%に上昇したという。OpenSeaは、取引高最大のNFTマーケットプレイスであり(DappRadarのデータ)、これは注目に値する。
ロイヤリティを得た額は、レポートによるとトップ10のみで全体の27%を占めた。人気NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」を手がけるYuga Labs(ユガラボ)は現在まで最も多くのロイヤリティを獲得しており、その額は1億4700万ドルを超える。
NFTスタートアップのRTFKTを買収したNike(ナイキ)は、9160万ドルを得た。それ以外の実世界のブランドもロイヤリティを手にしたが、その額はさほど多くない。Gucci(グッチ)、Adidas(アディダス)、Nickelodeon(ニコロデオン)、McLaren(マクラーレン)は数十万ドル〜数百万ドルだ。
一方、Art Blocks、The Sandbox、Doodles、World of WomenなどのWeb3出身の人気NFTクリエイターは、Yuga Labsに次いで、数千万ドルを稼いでいる。
オプション制への移行
NFTマーケットプレイスが購入者に2次流通のロイヤリティを要求すべきかどうかは、現在議論の的になっており、アーティスト自身がロイヤリティを自身で設定できるようにする動きもある。
8月、X2Y2はロイヤリティをオプション制にし、先日はソラナ基盤の人気NFTプラットフォーム、Magic Edenも同様にオプション制に移行した。
「NFTのロイヤリティは、NFTの歴史の中でも比較的新しい現象」とレポートは記し、多くのNFTコレクションを保有する伝統的ブランドがオプション制への移行などから最も大きな損失を被ると指摘した。
「Nike、Gucci、Adidasのような大手ブランドも、ロイヤリティがなくなれば、何千万ドルもの潜在的な収益を失うことになる。これらの伝統的大手ブランドや著名クリエイターが、NFTコレクションから得られるロイヤリティを中心とした収益源を維持するために懸命に戦うことを期待している」とGalaxy Digitalは述べた。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:Over $1.8B in Royalties Have Been Paid Out to Ethereum-Based NFT Creators: Galaxy Digital