アップル、NFTにも30%の「アップル税」──ガイドラインを明確化

Apple(アップル)は、アプリ内購入にかかる30%の「Apple税」からNFTを除外することを拒否した。

同社は10月24日、NFTを扱うiOSアプリについてのルールを明確化し、アプリ内でのNFTの発行、売買を初めて正式に認めた(これまでも技術的には禁止していなかった)。

だがAppleが事実上、アプリ内でのNFT取引を禁止していることに変わりはない。Appleの取り決めに従い、30%の手数料を支払う必要があるためだ。クリエイターやマーケットプレイスは以前からこの手数料を嫌い、収益の一部を失うよりもアプリ内のNFT機能を制限することを選んできた。

先月、Webメディア「The Information」は、Appleの手数料ポリシーはマーケットプレイスやクリエイターをAppleのエコシステムから遠ざけ、ときにはNFTの導入を断念する要因となっていると報じた。

Appleの「アプリ内課金」が暗号資産による支払いに対応していないこともNFTにはハードルとなっている。

Appleはまた、アプリがNFT所有者に所有者だけがアクセスできる手段や、サードパーティサイトへのリンクを提供することを禁じている。ユーザーがAppleのエコシステム外でNFTの発行や売買を行い、Apple税を回避することにつながる可能性があるためだ。

「アプリは、ライセンスキー、拡張現実(AR)マーカー、QRコード、暗号資産や暗号資産ウォレットなど、コンテンツや機能をアンロックするために独自のメカニズムを使用してはならない」とApp Store規則には書かれている(暗号資産についての言及は10月22日にはなかった)。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Unsplash
|原文:Apple Refuses to Exempt NFTs From App Store’s 30% Fee