FTXとその姉妹企業アラメダ・リサーチがほぼ破綻状態に陥ったことが引き起こした暗号資産のデレバレッジは、以前よりも「解決が難しい」とJPモルガンは9日、クライアント宛て文書で述べた。救済の手を差し伸べることができる強力な企業や資金が不足しているためだ。
「FTXおよびアラメダ・リサーチと、DeFiプラットフォームを含む暗号資産エコシステムの他の企業の規模や相互関係を考えると、テラ(Terra)崩壊後に5月から6月にかけて見られたようなマージンコール、デレバレッジ、暗号資産企業/プラットフォームの破綻の連鎖が再び始まっているようだ」と同行は述べた。
JPモルガンは、生産コストからビットコイン(BTC)の底値を探ることもできると述べた。現在の生産コストは約1万5000ドル、だが過去数カ月で記録した1万3000ドルとなる可能性があり、現状から約25%の下落を示唆していると指摘した。
楽観的な面では、デレバレッジが起きているため、暗号資産市場全体への影響は、テラ崩壊後よりも小さくなるだろうと述べている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:JPMorgan Sees Wave of Crypto Deleveraging From FTX’s Woes