暗号資産(仮想通貨)投資家は先週、資産の大部分をショート・ファンドに割り当て、FTX破綻の影響が広がるなかで暗号資産に対する「強いネガティブな」センチメントを示した。
コインシェアーズ(CoinShares)が21日に発表したレポートによると、価格下落に投資するショートファンドへの資金流入は、全体の流入額の75%を占めた。ビットコイン(BTC)ファンドへの流入額は1430万ドルだったが、ショート・ビットコインファンドへの流入額は1840万ドルとなった。
ショート・イーサリアム(ETH)ファンドへの流入額も1400万ドルと過去最高を記録した。一方、イーサリアムファンド自体はわずかな流出にとどまった。
ファンドのデータは、かつては最も信頼できる暗号資産取引所の1つと考えられていたFTXが破綻したことの影響を示しているようだ。
「全体的なセンチメントは資産クラスに対して強くネガティブで、FTX崩壊が引き起こしている影響の直接的な影響といえるだろう」とコインシェアーズのリサーチ責任者、ジェームズ・バターフィル(James Butterfill)氏は述べた。
暗号資産ファンド全体の運用資産残高(AUM)は220億ドルまで減少し、ここ2年で最低水準となっている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinShares
|原文:Investors Short Crypto Assets as Industry Scrutiny Intensifies