スターバックス、Web3を活用したロイヤルティプログラムのβテスト開始

米スターバックス(Starbucks)は12月8日、ポイントとNFT収集、他のゲーム要素を組み合わせたリワードプログラム「オデッセイ(Odyssey)」のベータテストを開始した。

従業員や顧客を含む「少人数のウェイティングリストのメンバー」に対して、スターバックス・リワード・プログラムのWeb3拡張機能を公開。ユーザーはインタラクティブな「Journeys」を通して、ポリゴン(Polygon)ベースのNFT「Journey Stamps」を獲得できる。また「Odysseyポイント」を集め、バーチャルで行われるエスプレッソマティーニ教室、限定イベント、スターバックスのロースタリーやコーヒー農園への旅行など、今後計画される新しい特典や体験にアクセスできるようになる。

「スターバックス オデッセイは、会員が集い、交流し、コーヒーへの愛を共有できるデジタルコミュニティを備えた体験。スターバックスは、イノベーティブな方法でメンバーに報酬を提供するために、Web3テクノロジーの重要な要素を使用している」(同社リリース)

1月からは、ウェイティングリスト以外の人にも招待を送るという。また、オデッセイでは、暗号資産や暗号資産ウォレットを使わずに、クレジットカードで直接、Journey Stampsを購入できると述べた。

このプロジェクトに協力したWeb3ロイヤルティ・スタートアップのフォーラム3(Forum3)の共同創業者兼共同CEOのアンディ・サック(Andy Sack)氏は、このアイデアは「ユニークなデジタル体験で消費者を喜ばせたい」という思いから閃いたとCoinDeskに語った。

サック氏は、5000万人以上の登録ユーザーを誇る同社のモバイル・ロイヤルティアプリの作成を指揮した元スターバックスの最高デジタル責任者、アダム・ブロートマン(Adam Brotman)氏と共にフォーラム3を立ち上げた。


サック氏は今回の取り組みを、顧客とスターバックスのブランド関係の構築を目的とした「次世代ロイヤルティ・プラットフォーム」と呼んでいる。同氏は、他のブランドもブロックチェーン技術を取り入れ始めており、Web3体験はメインストリームの顧客にとって、以前よりもアクセスしやすくなっていると語った。

「Web2ブランドは、ブロックチェーンの明確なユースケースの機会を理解しつつある。そしてそれは、次世代ロイヤルティという形で存在している。我々は、体験型ロイヤルティと呼んでいる」とサック氏は述べた。

さらに「特に若い消費者は、自分の好きなブランドと関わり、デジタルで認められ、喜ばれる方法を探している。近いうちに、もっと多くの事例が登場すると考えている」と同氏は続けた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Ricko Pan/Unsplash, modified by CoinDesk
|原文:Starbucks Launches Beta of Web3 ‘Odyssey’ Loyalty Program